自動車/電子車検証の記録等事務代行

1.概要

(1)背景や概要

-電子化

R5/1より登録自動車の車検証が電子化され、電子車検証への記録等事務代行サービスも開始されました。
軽自動車についてはR6/1より電子化される予定になっています。

また電子化に伴い、検査標章(ステッカー)の印刷も記録等事務代行業者が行えるようになりました。

これにより、OSSが使える手続きにおいて電子車検証の券面記載変更が伴わないものに関しては、OSSと記録等事務のみで完結することが可能になります。

車検証の変更と閲覧アプリ

車検証も従来紙面のA4サイズからA6へと縮小され、検査証情報のうち必要最小限のものは券面記載、その他はICタグ内に記録されます(「電子車検証について」をご参照)。
※「車検有効期間」「所有者氏名と住所」「使用者住所」「使用本拠」「帳票タイプ」がICタグへ。他は券面記載。

ICタグ内の記録情報は車検証閲覧アプリにて参照可能
※アプリ起動後、車検証記載のセキュリティコード4桁入力とNFC(近距離無線)でのICタグ読み取り。

オフラインではICタグ内情報のみですが、オンラインモードの場合は車検証の全情報やリコール情報が参照できます。

(2)要件

・R5/1以降に車検を行った登録自動車は電子車検証へと移行
※軽自動車はR6/1以降

・車検証のICタグ内情報書き換え(記録等事務:特定記録等や特定変更記録の事務)は、登録された代行業者のみが可能
※代行登録した指定整備事業者や自販連・日整連・全軽自協、行政書士・行政書士法人。

・OSSを利用した場合に限り、記録等事務も利用可能

(3)メリットとデメリット

①メリット

・手続き次第ではオンライン申請と電子車検証書換え、検査標章(ステッカー)印刷のみで完結する
※自身のスマホまたはPCでのOSS申請+記録等事務代行業者での処理で完結するので、運輸支局や軽自動車協会に足を運ぶ必要が無くなる。

ただし条件はかなり限られる。
「継続検査」「同管轄区内での引越」「ローン返済等による所有権留保解除で所有者のみ変更した場合」(「記録事務代行サービス」ご参照)。

②デメリット

デメリットとは言わないかもしれないが。
・券面記載の変更(電子車検証発行)が伴う場合には使えない
※残念ながら「使用者」も券面記載のため、車の売買や譲渡で使用者も変わる場合は使えない
・記録等事務の前提がOSS利用なので、申請者や代理人がOSSを使えることが前提
※OSSにおいても、申請者や委任者が「変更の原因を証する書面の省略」や委任状への電子署名が出来ないと、運輸支局や軽自動車協会へ紙面提出する必要が出てくる。

2.手順や必要書類

(1)手順

実際に車検や引っ越し、所有者変更等の実処理が済んだあとに。
※車検の場合は、自賠責や保適証が送信済の段階。

①OSS申請(本人または代行業者)

・登録自動車:「継続検査」「移転登録(所有者と使用者が同じ場合)」「変更登録(所有者と使用者が:同じ/異なる場合)」
※軽自動車はR6/1より電子化なので、現時点で記録等事務は使えない。

②記録等代行業者による申請と書き換え

・電子車検証のICタグ書換え
・(継続検査の場合)ステッカーの印刷
車検証閲覧アプリからダウンロードした自動車検査証記録事項pdfを印刷しておくのがベター
※要求された際に、すぐスマホで電子車検証を読み取って見せられるならば別かもしれないが。

(2)下準備など

準備内容備考

(3)問い合わせ先

記録等事務代行制度に関するご意見・ご質問等
TEL:050-5540-2000​ (年末年始を除く平日の8:30~17:00)

3.注意点

注意箇所備考

4.代行者事業者向け

注意箇所備考
ステッカーの初回申請での記載・検査係へ申請 ※いわき検査登録所の場合は3番窓口
・様式は国交省HPの申請書様式等一式(検査標章関係)より入手
・記載例(西丸の場合)は以下

・委託書については、オンライン申請した際のメールに添付されていたpdfを印刷して持参
検査標章授受出納簿の残枚数計算・手動で計算すると誤りが生じる可能性があるので、残枚数部分は関数で自動計算した方が○
西丸が作った変更版はこちら

※行を空けて入力しても支障無い。
備考列を長めに取ったので、印刷の際は全列が入るように縮小する必要がある。印刷範囲も適宜変更するのが吉。
ステッカーの重ね順重ねの下から小さい順の並びなので、一番下から使用するよう注意が必要。
事業所への標識設置材質自由。全体枠横幅40cm、タイトル部分縦幅10cmの決まり。
標識の自作サンプルはこちら

※キチンとした看板を作成するのが良いが、A3で印刷のうえ防水処理して板等に貼って事業所外の目に付くところに留めても良いと思う。
代行作業用アカウントの必要性とgBizIDログイン認証の問題・[記録等事務代行業者]アカウントでは代行業務は行えないため、別途[代行管理作業者]や[代行作業者]アカウントの追加が必須となる
・追加したアカウントに対しては個別にマイナンバーカードかgBizIDと紐づけする必要があるため、例えば作業者用にgBizIDメンバーを別個に作る必要が出てくる。個人事業主の場合はおそらく同一人物が兼ねるはず
gBizIDログイン時のSMS認証は2024年以降廃止される予定なので、gBizIDアプリでの認証に切り替えなければならないがこのアプリは1アカウントしか登録できない。つまり複数の端末が必要になる(プライムはスマホ、メンバーはタブレットにする等は可能)

※マイナンバーカードでの連携は試せていないので、[記録等事務代行業者]または[代行管理作業者]のどちらか又は双方が単一のマイナンバーカードと紐づけできるならば、ログインの度ごとのカード読み取りの手間は生じるものの上の心配は無くなる。

5.サポート内容と料金

(1)サポート

記録等事務代行:電子車検証のICタグ書き換えと検査標章(ステッカー)印刷
※基本的には当事務所にて行いますが、お客様のご都合次第では出張での書き換えや印刷にも対応します(出張費用は別途必要)。

(2)料金

・ICタグ書き換え:(本人申請)500円、(代理申請)2,000円
・ステッカー印刷:1,000円

出張の場合は別途費用を頂きます
OSSの代理申請と合わせての依頼も承ります。
本人申請の場合での書き換え料が安いのは、ご自身でOSS申請できるならば電子車検証交換の郵送料(レターパックプラス×2)で済むため、代行業者に依頼するメリットが少ないと考えるためです。

6.ご参考HP

(1)公式HP

電子車検証特設サイト
車検証閲覧アプリ
車検証閲覧アプリの概要と事前準備
電子車検証動作確認済みICカードリーダ
・車検証閲覧アプリの使い方:PCスマホ

記帳事務代行ポータル
記録事務代行サービス

(2)概要など

記録等事務委託制度の概要

(3)まとめページ

教えて!おとなの自動車保険/車検証とは?住所変更や名義変更、なくした時の再発行から電子化まで徹底解説!

7.更新履歴

・2023/06/18:ページ公開
・2023/06/19:サポートと料金の記載追加
・2023/07/18:代行事業者向けの情報追加
・2023/07/20:     〃
・2023/11/09:     〃
・2023/11/12:     〃
・2023/11/21:「5」追記・変更
・2024/03/26:「5」変更

お勧めスマホアプリ

1.概要

基本的に大きな作業はPCで行った方が効率良しですが、スマホ(タブレットも)特有の携帯性や手軽さを生かしてアプリも活用すれば、さらに便利です。

本記事では、個人的にお勧めのスマホアプリを紹介していきます。
無料・有料に関わらず載せていきますので、実際に利用される際はご注意ください。

2.おすすめアプリ

アプリカテゴリ有・無料備考
ファイルマネージャーファイル管理無料フォルダ構造やファイルの場所把握に便利。
他にもあるが、おそらく定番。

※プレミアム版(800円)だと広告非表示はじめ色々特典が付く。
Nova Launcher ホームホーム画面カスタム無料ホーム画面を色々カスタマイズできる。
標準だとアイコンサイズや間隔が大きく、一画面で表示可能なフォルダやアプリ数が限られるが、本アプリを利用すれば一画面内に詰め込むことも可能。

有料版「Nova Launcher Prime」は499円。
bit六法
apple版
法律無料e-Gov法令や最高裁HPの規則・判例と連携して表示してくれる。何といっても軽いし見やすい。
類似アプリに「And六法+判例」もある。

広告非表示は有料。
関数電卓 Panecal電卓無料複数行での計算、履歴表示や再利用、関数使用可能。
有料版「関数電卓 Panecal Plus」は300円。
類似アプリに「万能電卓:多機能計算機」等もある。

※大量の計算はエクセルが便利だが、簡単なチェック程度ならば電卓アプリが良い。打ち間違い時の修正が簡単にできるのが何より大きい。
QRコードリーダー – 公式キューアールコード読み取りアプリQRコードリーダー無料瞬速読み取り可能。本当に爆速なので驚く。
qrコード読み取りアプリ」(QR SCAN Team)も人気らしい。
集中|勉強・仕事のモチベーション時間管理無料ポモドーロ(短い作業と休憩の繰り返し)用のアプリ。要は小タスクレベルでのタイマー。
結果の集計表示も可能。

※以前、知人が「Focus To-Do」を紹介していたのだが、いまいち用途が分からなかった。
おそらくスケジュール管理が予定から下るトップダウンだとすれば、ポモドーロは逆に実践を通して確実に予定を確保するボトムアップ的要素があるのかもしれない。

3.更新履歴

・2023/06/14:ページ公開

車庫(自動車保管場所)の証明や届出

1.概要

(1)背景や概要

登録自動車の使用にあたり、自動車や保管場所、使用者に係る情報を管轄警察署へ証明申請(※)する必要があります。
※軽自動車の場合は届出。届出義務がある地域以外は不要。

「どこにどんな自動車を保管し、どこの誰が使用しているのか?」の提出です。

(2)要件など

  • 適用地域内で自動車の登録を受けようとする場合に必要
    「新車購入(新規登録)」「住所変更(変更〃)」「所有者変更(移転〃)」時。
    ※同居親族間の名義変更等で使用本拠に変更が無い場合は、新たな車庫証明が不要な場合あり。運輸支局へご確認。
  • 保管場所の要件
    使用本拠との直線距離が2km以内。
    自動車の出入や収納に支障の無いスペースがある。
    自動車保有者(※使用者の意味)に保管場所の使用権原がある。
  • 原則は窓口申請
    地域によっては、手数料を払えば地区交通安全協会が郵送を行ってくれる場合あり。
    OSS(ワンストップサービス)を用いた場合は、保管場所標章の郵送受取の希望が可能。

    ※OSS:ネットでの一括申請。
    全てがネット完結という訳では無く、車検証原本やナンバープレートについては窓口での受け渡しが必要。

2.手順や必要書類

(1)手順

①書類準備

②管轄警察署に提出

③控えと保管場所標章の受取

※軽自動車等の届出の場合は即日受取り。

(2)必要書類

書類備考
自動車保管場所証明申請書・保管場所が使用本拠と同じ場合は、同上で良し
・申請者のフリガナを書き忘れないよう
・法人の場合の申請者名は、<会社名> <代表者役職> <代表者氏名>
※自認書や承諾書も同様。
・代理の場合は代理人の職名と氏名のみでなく、所在も書いた方が良い
※連絡先欄に電話番号は書くが、所在も求められる場合がある。
・福島県では軽自動車の保有(使用の意)有無と台数記載も必要
・本人申請の場合は申請書への自署や押印は不要。代理申請の場合は代理人の押印必要
([土地]or[車庫と一体の建物]が自己所有の場合)
自認書
自署や押印は必要無く、パソコンで作成したもので可能
([土地]も[車庫と一体の建物]も自己単独所有で無い:他者所有や共有)
・保管場所使用承諾証明書
または
・駐車場の賃貸契約書コピー
自認書同様に自署や押印は必要無し。
※誰でも作成できてしまうので気持ちは悪いが、連絡先の記載はあるし、承諾を得ないで申請などすれば当事者同士のトラブルとなり虚偽申請にもなるから、所有者から承諾を得ているならパソコン作成でもOKということなのかもしれない。
保管場所の所在図・配置図「所在図」
・ネット地図の貼り付け可能
※航空写真はNG。
・(保管場所と使用本拠が異なる場合)
それぞれ区別できるようにマーキングと注記をして、直線距離を記載

「配置図」
・車庫全体の寸法
※車庫に高さ制限がある場合は高さも記入。
・自動車毎の駐車スペースと寸法
・車庫出入口の幅
・出入口前道路の幅員
・収容可能台数
(使用本拠と、申請・届出者の住所や所在地が異なる場合)
・公共料金領収書(光熱水、固定電話)のコピー
・消印付き郵便物の原本
・(事業所が登記されていない場合)所在地証明書:市区町村が発行

※地域によっては以下の書類による証明を認めてくれる。
「法人」
・納税証明書:市区町村による本店、支店等の名称・所在地併記入り
・支店・営業所が記載されているホームページのコピー
・商業登記簿謄本:支店が登記されてる場合
「個人」
・住民票または印鑑証明書(発行後三カ月以内)、運転免許証

(3)手数料

県証紙での納付。※OSSの場合は電子納付。

手続料金備考
車庫証明申請(軽自動車除く)2,750円証明申請の提出時2,200+標章受取り時550円
軽自動車の車庫証明届出550円標章交付550円のみ
変更届出(軽自動車除く)

(4)提出や問い合わせ先

保管場所(駐車場)を管轄する警察署へ。

3.注意点

注意箇所備考
軽自動車の台数福島県では軽自動車の保有台数(使用の意)も聞かれる。
使用本拠と保管場所との距離制限2kmは直線距離道のりでは無いので注意。
委任状の有無と代理・代行申請者からの委任状がある場合は、申請書に代理人名を記入し、その場での修正も可能。
※厳しい場合は提出日の修正も許されないので、確実に誤り無い書類を除いて、本人自ら提出するか委任状での行政書士への委任が無難。
所在図へ画像を貼る場合地域にもよるだろうが、見難い航空写真は×。
Google Map、Yahoo地図、国土地理院地図あたりの地図スクリーンショットを貼るのが無難と思われる。
Yahoo地図が比較的見やすい。
→「きさらぎ行政書士事務所」さんが言う通り、Yahoo地図は利用規約上、車庫証明での利用では望ましくない
GoogleマップはGoogleロゴと帰属表示、国土地理院地図は出典と加工・編集の旨の記載を付ければ問題無し。

4.当事務所のサポート内容と料金

(1)サポート

車庫証明申請・届出書の作成。代理申請・届出や提出代行。

(2)料金(税込)

・書類作成     :3,000円
・代行または代理
申請:(いわき東)3,000円、(いわき中央、いわき南)6,000円 ※往復二回分。
届出:( 〃  )2,000円、(   〃      )4,000円

5.ご参考HP

福島県警/自動車保管場所の手続き

くるなび/車庫証明管轄区域・警察署所在地【福島県】

きさらぎ行政書士事務所/車庫証明の所在図作成で地図ソフトを使用する場合の注意点【グーグルマップ、Yahoo地図、国土地理院地図】

-ネット地図の利用規約等やガイドライン
Googleマップ/地図ガイドライン
Yahoo!地図ガイドライン
国土地理院コンテンツ利用規約

6.更新履歴

・2023/06/04:ページ公開
・2023/12/21:「3」「5」修正・追記
・2024/03/26:「4」の料金改定