防犯/詐欺注意

1.概要

(1)背景や概要

偽りの謳い文句や内容で金銭等を騙し取る「詐欺」。
昔は対面や電話などアナログ的な手法が多かったかと思いますが、近年はネットが普及しスマホを持つ方も増えているため、電子メールやSMS(ショートメール)、WEBページなどデジタルでの詐欺に注意する必要があります。

ある程度スマホやPCの使い方に慣れているほど、危険かと。
スマホでも電話しか使わない方はメールやSMSの確認をほとんどしないので、かえってリスクが少ないのではと想像します。

(2)詐欺が入り込む余地

身分確認や内容判別で困難や誤りが生じやすいもの。

  • スマホやPCなどのデジタル機器。電話(固定、携帯)、郵便、突然の訪問
  • 身分詐称、売買契約などの偽装
  • 急かされる(緊急性高)、乗せられる(上手い話)、責められる(罪悪感利用)etc

※特に「よくわからない」「面倒くさい」という部分に隙が忍び込みやすい。

(3)メリットとデメリット

①メリット

・様々な詐欺リスクを把握することで、注意力や警戒心を養うことができる
・その過程でデジタル機器に関する知識やスキルも身につく

②デメリット

・労力や手間はかかる

2.詐欺事例と対策

色々ありますが、大体は「検索」「直接確認」「警察等へ連絡・相談」で対処できると思います。

対策難易度(個人的見解)
謎のSMS(偽装ネットショップ等)
※↓こんなの。


・削除か放置
削除するつもりが、誤ってSMSを開いて中のリンクをタップしないように!
・心配なら当該ネットショップ等のサイト確認や、連絡
※偽装サイトもあるので、URL登録または記録した正しいページを訪問すること。

慣れてくれば一瞬で「またか」と溜息をつけるのだが、疲れていたり睡魔に襲われていたら誤判別や誤操作も有り得るかも?
たまに高難度のものが来るかもしれないので、まずは同じメッセージでネット検索。「とりあえず検索」が一番無難。
★★
謎の電子メール・削除かフォルダ分け
※メーラーの迷惑メール振り分け機能が働く場合が多い。
・知り合いについては普段からアドレス帳に登録するようにする

※件名や差出人をみて心当たりが無い場合は警戒度高。
名乗り無しや外国語は危険。添付ファイル有は特に危険。
知り合いがマルウェア感染している場合は、知り合いを偽ったメールも有り得るので注意。
★★★
ネット閲覧/謎の広告・無視か閉じ

※「ウイルス感染しているから直す」というのは昔からある詐欺。
たまに便利そうなソフトへの誘導で、マルウェア混入というのもある。
★★★
ネット閲覧/地雷ページ・信頼がおけるウイルス対策ソフトを入れて常時稼働
・安全と確信できたページをブックマーク登録や記録しておく
・セーフブラウジング(Google)やセーフBing(Bing)をオンにする

※ページ自体が汚染されている。感染や誘導、入力内容を平文で抜き取られる等。
検索結果のサイト名や説明、URLを見て怪しむしか無い。
★★★★
ネット閲覧/架空請求・無視か閉じ
・邪な考えで変なページを探そうとしない
・連絡してしまった場合は、即警察へ

※画面が閉じなくなった場合は、タスクマネージャ[Ctrl + Shift +Esc]からウェブブラウザのプロセスを強制終了。または[電源ボタン長押し]でPCを強制終了する最終手段もある。
★★
変なスマホアプリ・インストール前に説明やレビュー内容、権限付与を読む
※レビューの件数少や注意喚起コメント有。アプリで使わなそうな権限を求めているなど。
・ネット検索で評価を見てみる

※Google PlayやApple Store経由でも安心とは言えないらしい。
★★★
Facebook/ページ紹介する系の詐欺
※↓参考画像。
・おそらく士業で仕事用のページを持っている方がターゲット
・完全無視で良いが、気に入らなければFBに通報しておくのもアリ
★★★
twitter/有名人の偽物
※↓こういう系。
・よほど特別な活躍をしている人物で無ければ、Elon Muskさんが直接コンタクトを取ってくることは、ほぼ100%無い
おそらく完全無視で差支えないと思う。
※たまにFacebookのコメント欄で、日本の前澤さん(元ZOZO社長)を装った詐欺メッセージが入ることがあるが、あれと似た手法かもしれない。
★★★
Facebook/やけに美人からのメッセージや友達申請・えらく美人でスタイル良しの女性
→有名人の画像を使ったり、画像生成AI使用もあるらしい。
・セレブっぽい豪華な生活ぶりの写真ばかり投稿
・写真と全く無関係な自己啓発系の記事内容
・賞金や投資系の甘い勧誘記事
↑これらの時点で100%詐欺と思ってヨシ!

判別がやや難しいのが。
・投稿内容が中々秀逸で、結構良いことが書いてある
→おそらくChat AIでの自動生成文の使い回しかも?
日本語がおかしい場合が多いが、たまに熟れた文章がある。投稿者は複数おり日本人の加担者もいるのかも?
・基本データの経歴等が結構詳細に書いてあり、本当っぽく見える
↑所属や名前等でネットやFB上で検索すれば、大体複数アカウントが存在する。
(2023/9から追加プロフィール作成が可能になったので、必ずしも別アカウントとは限らないかも。)

自分が注意していてもFB友達経由で接触されることがある。
誤って友達承認してしまった場合は即座に友達解除
メッセ―ジのやり取り程度なら別に差支え無いが、FBメッセンジャー以外でのコンタクトを求めてきたら完全無視が良い。
★★★

★★★★
怪しい番号からの電話と自動音声による留守電「未納料金」「法的措置」など、心理的圧迫になりそうな単語を自動音声に織り交ぜる手法
(例)「NTTファイナンスより重要なお知らせです。
現在ご使用中の電話回線にて未納料金が発生しているため法的措置へ移行いたします。
オペレーターへお繋ぎする場合は1を押してください。」

電話番号をいくらでも変えてくるので、残念ながら検索にかからない場合がある
ただし「+164400471961」といった見るからに怪しい国際電話の番号なので、見た瞬間に詐欺確定してしまって差支え無さそう。
電話に出ない掛け直さない。一応留守電を聴いたら番号をエクセル等に記録したうえ履歴削除でヨシ!
★★★
Facebook/著作権違反等の脅し系詐欺
※↓こういうやつ。
・一応FBの正式ドメイン「~facebookmail.com」からメールが届くが、偽装の可能性があるのでメールからは飛ばない方が吉
・メール本文はFBページで著作権違反があった旨の謳い文句
詐欺アカウントの投稿を覗くと、おそらく自分も含めた複数FBページがアットマーク付きで羅列されており、24時間以内に下記ページに入って対応して下さい的な記事が書かれているはず
FBページを持っている人がターゲット?
完全無視でヨシ!相手の投稿を覗く勇気があるなら通報もアリ?
煩わしければ[設定]-[お知らせ]-[管理しているページ]からアクションに対する通知を切るのもヨシ。
 
※システムからの重要なメールっぽい場合は、[設定とプライバシー]-[設定]から[パスワードとセキュリティ]-[最近のメール]から確認するのも良い。偽装メールならば履歴には無いはず。
★★
電話/世論調査系自動音声での世論調査アンケート。
どこか民間が勝手に行っているのかもしれないが、留守電にしておけば害は無いし、煩わしければ受信拒否しておけばヨロシイ。まあ頻繁には無いし、あっても年に1、2回だと思う。

電話帳ナビ/電話番号 05030960649/050-3096-0649の情報
内閣府/世論調査
※Q「電話、電子メール、SNSなどを通じて世論調査を行っていますか」
A「内閣府の世論調査では、電話、電子メール、SNSなどを通じて調査へのご協力をお願いをすることはありません。」
Whatsapp/知らない人からのコンタクト
※↓こういうやつ。Who are you?
通話&メッセージアプリ「Whatsapp」での不審な接触。
どこから携帯番号が漏れたのか?が問題だが、おそらくFB等のSNSに友達限定で携帯番号を載せており、詐欺アカウントと友達になったことで漏洩したのかもしれない。

SMSと同様無視or削除で良いが、SNSに携帯番号を載せるのを止めれば改善するかも?
Whatsappを普段使わないのであればアンインストールが無難。
※仕事関係で相手が使っていて、こちらが合わせる場合はブッチャケ一時的なインストールで十分。
★★
Facebook/画像生成AIによって生み出された人外アカウント
※↓こういうやつ。そなた達のような者が友達におるわけが無かろう?


・練習問題:サンプル1サンプル2サンプル3
覗くのは自己責任でお願いします。間違っても友達申請しないようにご注意。
0コンマ1秒以内に人外の者と気付ければ安心かと。
・まるで金太郎飴のように同じ顔をしたプロフィール画像
・紹介文はいつもの如く不自然極まりなし
※最近は「messangerお断り」など、あたかも自分が警戒している側かのような安心コメント付き。
・ワザと友達になっている方もいるかもしれないが、友達申請の設定次第では、本当の友達に迷惑をかけてしまう可能性はありそう
★★

★★★★(?)
Facebook/ニセ著名人・コンタクトを取ってくることは稀だとは思うが、表示されることがあるなら削除しておくのがベター?
・例えばEl○n M○skさんの偽アカウントは「El○n.M○sk.<何桁かの数字>」等のユーザー名で乱立されている
※プロフィールを覘いてみて、ページURLやユーザー名(アットマークから始まる半角英数字や記号)が氏名+6桁数字なら即削除でヨシ!
★★★
メール/ビューカード偽装
迷惑メール.jp/ビューカード関連の迷惑メール
ビューカード/ビューカードをかたる不審なメールにご注意ください【更新】
JR東日本/My JR-EAST サービスの終了について
My JR-EASTサービス終了自体は本当
・「モバイルSuica」「えきねっと」「VIEW’S NET」「JRE POINT」の共通IDとして使えるMy JR-EASTのサービス終了に便乗し、必要な手続と称してVIEW’S NET(SUICAとクレカ一体型カード「ビューカード」のサービスページ)にログインさせID/PASSやクレカ情報を盗み取ろうとする詐欺メール
※使ってないし99.99999%詐欺だとは分かっているが、一応調べた。
事実が一部含まれているので、いつもの詐欺メールよりも警戒が必要な気はする
★★★
クレカやスマホ電子決済/タッチ決済の悪用危険性
NHK_WEB/カード停止後も不正利用相次ぐ スマホのタッチ決済悪用か
・ICチップでのタッチ決済に対応したクレカ、NFCでのタッチ決済を利用設定しているスマホに対する、タッチ端末悪用によるスリのようなもの
※オフライン支払いだとカード会社との通信がすぐに行われず、不正利用の場合でも支払いが通ってしまう可能性があるらしい。
・近距離でICチップやスマホにタッチ端末を近づけられたらアウトなので、出かける際は表面側に置かず、スマホでは使用時以外はNFCを切っておいた方が無難かもしれない
利用履歴のまめなチェックも肝要。
難易度
★★★★★
危険度
★★★★★
(詐欺では無い)リボ払い放置のリスク
日本クレジット協会/パンフレットなど各種啓発物
3.リボルビング払い(リボ払い)を利用する!
詐欺では無いが、利用者の把握不足でリボ設定のままにしていた場合、恐ろしいことになる可能性があるので載せる。
・自動リボでは、クレカ利用額に対する月々の支払額を一定にし、残りの利用額はリボ払い残高へ組み込む。リボ残高に対しては高額な利子が付き、月々その利子分の支払いも求められる
・月平均の利用額がリボ支払の額未満であればリボ残高はいずれ払い終わるが、もし逆に「月々の利用額>>リボ支払額」だった場合、リボ残高が膨らみ利子も増えるため地獄となる
例:自動リボで、リボ支払額1万のまま毎月10万円利用し続けた場合。
[リボ初月]:利用額10万 → 利用額に対する支払1万、リボ残高9万
[翌月]:利用額10万 → 利用額に対する支払1万+リボ残9万に対する利子、リボ残高18万
自身の利用サービスを網羅的に管理できる方以外は、絶対に設定すべきではない
※キャンペーンでの後からリボを上手く使い「リボ利子<ポイント還元」になるような使い方もある。
・クレカ会社側で例えば「このリボ支払傾向ですと、リボ残高が溜まる一方で利子が膨大になる可能性がありますよ」など一定期間の利用傾向に対して注意喚起してくれれば良心的なのかもしれないが、それはそれで過敏反応と嫌がられそう
例えは微妙だが、レンタルショップでの遅延料金と似た感じかもしれない。一応、責任は利用者側の把握不足や忘却にある。
難易度
★★★
危険度
★★★★★
気付いたものがあれば追加予定。

4.当事務所のサポート内容と料金

特になし。
詐欺か否かの判別はある程度できますが、結局ネットや専門家、警察を頼るのが一番かと思います。

5.ご参考HP

警視庁/特殊詐欺の手口と対策

東京くらしWEB/架空請求事業者等一覧

Internet Watch/それってネット詐欺ですよ! 騙しの手口まとめ【解説記事一覧】

一般財団法人 日本データ通信協会/撃退!詐欺メール&SMS|迷惑メール相談センター

6.更新履歴

・2023/05/15:ページ公開
・2023/05/27:「2.詐欺事例と対策」修正
・2023/07/09:    〃      追加
・2023/07/18:      〃      
・2023/08/27:      〃
・2023/09/07:      〃
・2023/09/26:      〃
・2023/09/29:      〃
・2023/09/30:      〃
・2024/02/17:      〃
・2024/02/23:      〃
・2024/05/17:      〃
・2024/07/29:      〃
・2024/09/13:      〃
・2024/10/09:      〃
・2024/10/11:      〃

防犯/着信の迷惑電話判別

 士業の方のみならず、知らない電話番号からの着信対応でお困りの方がいらっしゃるかと思います。
営業電話なら良いですが、詐欺や悪徳業者でしたら危険に巻き込まれるリスクが高くなります。
—–

 私が行っている方法を以下に記します。

1.迷惑電話対策

(1)電話番号検索サイトを使う

– (例)jpnumber
・類似したサイトを複数あたるのも良いと思います。
・サイトで検索しなくとも「電話番号 <かかってきた番号>」でgoogle検索すれば、いずれかの電話番号検索サイトの情報がすぐ見れると思います。
・「電話帳ナビ」などの迷惑電話判別&ブロックアプリを入れる
※【ご参考】パソコン博士TAIKI/【超便利】知らない番号からの着信に相手名を表示させる神アプリを紹介します!

(2)知らない携帯番号の場合は電話に出ずに、留守電等で名前や要件を入れてもらう

・素性や要件が分かってから、必要に応じて掛け直せば良いと思います

(3)悪質な業者の場合は拒否設定をする

・最近は携帯でかけてくる場合が多いでしょうから、効果は低いかもしれません


2.防犯策

 上記に関連しますが、あまりネットから情報を得る習慣が無い方向けの防犯策として、以下を推奨いたします。

(1)見知らぬ相手からのSMS(携帯番号でのショートメッセージ)は放置または削除

・ネットショッピングや郵便局、配達業者から携帯番号宛にメッセージが入ることはありません
※二段階認証など、本人確認のための認証番号は例外。
・大体の場合はメールアドレスや専用アプリでの通知になります
・メールでも、amazonや楽天などを偽ったものが届く場合があります
クレジットカード情報漏洩、アカウント停止など不安を煽る内容が多いですが、デザインや文章に違和感があるので見分けがつくはずです
とりあえず本物のサイトで、詐欺メール警告などの情報を見てみましょう

(2)架空請求など怪しいなと思うものは、とりあえずネット検索で調べる

・怪しい対象の文言をそのまま検索キーワードに入れれば、大体類似ケースが見つかります

(3)警察が提供しているサービス・情報を利用する

POLICEメールふくしま
※メールアドレス「pmf01@uh28.asp.cuenote.jp」宛に空メールを送り、届いたメール内のURLリンクから知りたい情報や管轄署を選んで登録完了。
全てチェックを入れた方が様々な情報が得られますし、普段からチェックを習慣づけることで文章読解や把握能力が高まります。

 技術の発展により中身を理解せず利用することが多いですが、生活に密接に関係する部分については調べる癖をつけた方が良い気がします。
高齢化社会が進んで認知機能が低下する方が増えれば、そこに付けこまれるリスクも増加します。

 お互い、気を付けていきましょう。

(4)まとめサイト

まとめサイトをブックマーク(お気に入り)に追加しておき、定期的に確認するのも一つです。

最近では国税庁を偽装したSMSも届く場合があります(2022/9)。
連絡や通知程度なら別ですが、重要な内容がSMSで届いた時点で怪しむのが無難かと思います。

情報ウォッチャー

日本データ通信協会/迷惑メール相談センター

3.更新履歴

・2022/02/19:ページ公開
・2023/05/15:テキストURL記述部分を修正