OSS(ワンストップサービス)

1.概要

(1)背景や概要

-従来の紙面申請では
自動車購入や譲渡、住所変更、車検などの際は自動車登録や移転・変更等の申請が必要となるため、検査登録事務所や軽自動車協会に出向いて手続きを行う必要があります。
また登録前後における車庫証明も別途、警察署に出向いて行います。

-OSS(One Stop Serviceの略)では
上の申請部分と車庫証明、税・手数料納付をオンライン上で行うことが出来、書類作成や提出に係る手間や時間を大幅に節約することが出来ます
車検証は郵送受領(レターパックプラス往復分必要)可能ですが、原本確認が必要な書類の提出やナンバープレートについては直接の受渡しが必要です。
車庫証明についてはステッカーの受取のみとなり、窓口受取の場合は一度の出頭、郵送(返信用のレターパックプラス同封厳守)を選んだ場合は出頭不要になります。

(2)要件など

・使えるサービスや対象地域が限られる
自動車 :「新車・中古車の新規」「移転・変更」「一時抹消」「永久抹消(還付有・無)」「移転一時抹消」「移転永久抹消(還付有・無)」「変更一時抹消」「継続検査」
軽自動車:「新車の新規」「継続検査」
・電子証明書、または実印+印鑑証明書が必要
※本人申請の場合は「マイナンバーカード」(個人)や「法人認証カード」(法人)の電子証明書。
代理申請の場合は「行政書士電子証明書」。
電子証明書を使わない場合は、実印押印した紙面委任状と印鑑証明書の窓口提出が必要。
・(カードの電子証明書を使う場合)カードリーダーまたはNFC機能付きのスマホが必要
・車庫証明を事前に紙面申請した場合でも、窓口への紙面提出を選択してのOSS申請可能(2023/10~)
・引っ越しに伴うOSS本人申請の場合は、ナンバープレート交換が次回車検まで延長可能
※電子車検証と車庫証明も郵送で完結するので、変更登録時に窓口出頭の必要が無くなる。
・電子車検証に切替済みでナンバープレート変更が伴わない登録の場合、OSSと記録等事務代行のみで完結する
※同運輸支局管轄地域での引っ越しや名義変更など。
「OSSでの本人または代理申請」+「記録等事務代行者(登録済みの整備事業者や行政書士)による車検証書き換え」となり、例えば本人と行政書士間の書類や車検証の受け渡しのみで済む。
・OSSが使えない場合がある
贈与での移転登録。同居している者同士での使用者変更(新たな車庫証明不要の場合)など。
・電子納付はペイジーによるネットバンキングかATM納付、または事前登録によるクレジットカード支払
※クレジットカード支払は車庫証明の支払いには使えない模様。

(3)メリットとデメリット

①メリット

・書類作成と提出の一部が電子化されるので、時間と手間の節約になる
・ネットなので24時間365日利用可能
・手数料も紙面提出より安い
登録までの時間も短縮される可能性あり
・窓口での待ち時間も短いらしい
※年度末で紙面申請は2時間待ちのところ、30分以内で車検証とナンバープレート交換完了。

②デメリット

完全に電子化される訳ではなく、窓口での原本提出や受取が必要な部分が存在する
スマホやパソコン操作に慣れている人でないと厳しい
・個人の本人申請ではマイナンバーカードと読取り可能な機器が必要
電子納付なのでインターネットバンキングやペイジー対応ATM、またクレジットカード等のキャッシュレス決済を利用する必要がある
システムに色々癖がある(?)
※正直、一般人が直感的に使えるかと言うと少々疑問。
しかし癖はあるが超便利だとは思う。楽、早い、安い。

2.手順や必要書類

(1)手順と必要書類

①事前準備(登録自動車軽自動車)

-PC環境の設定・確認(登録自動車軽自動車)
・暗号化通信の確認
・アドオンやプラグインのインストール
・利用者クライアントソフトのインストールとカードリーダーでの確認
・(スマホでのカード読取りの場合)「マイナポータルAP」アプリのインストール
・(電子車検証を利用する場合)「車検証閲覧アプリ」のインストール

-必要書類等の準備・確認
・自賠責保険(共済)証明書の加入の確認
・電子車検証
・マイナンバーカードとパスワード(電子署名用)
・登録内容に係る情報(マイナンバーカードや電子車検証から得られるもの以外)
・手続きによって必要な書類(登録自動車、軽自動車[新規車検])

②委任状が必要な場合の準備

・必要なケース:旧所有者がいる、所有者と使用者が別、代理人申請
・必要な操作:「受任者情報ファイル」「委任状ファイル」の作成
※紙の委任状の場合は受任者側で委任状ファイルを作成し、委任状原本と印鑑証明書は窓口提出。

-委任状の作成手順

委任状形式手順
電子証明書使用①(受任者)受任者情報ファイルの作成
「電子車検証読み取りまたは車検証情報ファイルの読み込み」「電子証明書による電子署名」
②(委任者)委任状ファイルの作成
「①の読み込み」「〃」「〃」
③(受任者)申請
「①と②の読み込み」「〃」「〃」

※それぞれのマイナンバーカード等での電子署名、車検証情報読み込みは毎回行うことになる。車検証情報は手動入力も可能と思われる。
紙面委任状使用①(委任者)紙面の委任状作成
②(受任者)受任者情報ファイル作成
「電子車検証読み取りまたは車検証情報ファイルの読み込み」「電子証明書による電子署名」
③(受任者)委任状ファイル作成
「②の読み込み」「①の委任情報の転記」「〃」「〃」

※紙面の場合は受任者側のみの操作となる。

※大体の場合、面前でのカードリーダー使用で「車検証情報」「受任者情報」「委任状」ファイル全て作成するだろうが、委任者がマイナンバーカード等の使用に慣れているならば以下のようにメール等での遠隔やり取りも可能だと思う。
①委任者→受任者:「車検証情報」添付
②受任者→委任者:「受任者情報」 〃
③委任者→受任者:「委任状」   〃
もっとも、その場合は本人申請した方が早いかもしれない。

-マニュアル

委任パターン本人申請代理申請
電子証明書使用所有者と使用者:同じ異なる所有者と使用者:同じ異なる
紙の委任状使用所有者と使用者:同じ異なる所有者と使用者:同じ異なる

③申請ページから申請

④申請状況確認や補正、電子納付

OSSから届いたメールに受付番号とページURLが記載されているので、リンク先で受付番号とパスワード入力してログイン。
車庫証明については保管場所標章交付手数料を納付した時点で、郵送請求可能。

・状況照会
・補正
・電子納付(登録自動車軽自動車)
・取下げ

※[インターネットバンキング]か[ペイジー対応ATM]での支払い。
またはクレジットカード等のキャッシュレス決済(申請前の事前登録必要)。

⑤郵送請求

請求書類手順
(OSSで車庫証明を行った場合)車庫証明の郵送請求返信用はレターパックプラス使用
・「返信用レターパックプラス」「保管場所標章郵送希望申請一覧」を入れて送付
(郵送を選んだ場合)車検証の郵送請求往復共にレターパックプラス使用
・「レターパックプラス」に「返信用レターパックプラス」「旧車検証(コピー可)」を入れて該当の運輸支局等へ
・旧車検証のコピーを送った場合は、新車検証が届き次第で旧車検証原本を郵送
※原本を送った場合は、新車検証が届くまで運行不可。

※レターパックの追跡については郵便・荷物の追跡から。
お問い合わせ番号での検索後のリンクをkeepなどメモアプリに控えておくと、確認し易い。

⑥交付物が受取可能になったら受取準備

交付可能な状態が分かりにくいので注意!
登録手数料納付が完了した時点で車検証交付待ちになるらしい。

・(登録自動車)受付番号控え又は申請状況の印刷等
・(軽自動車)2次元コードの印刷
・旧車検証
※ナンバープレート交換や(登録自動車)封印の方法なども事前確認推奨。

⑦検査登録事務所や軽自動車協会へ出頭して交付物を受取り

※ナンバープレート交換や(登録自動車)封印作業も行う。

-申請ページや手順などのリンク

申請ページ手順ページ必要書類など
新車新規登録-申請
・本人申請(所有者と使用者:同じ異なる)
・代理 〃 ( 〃 :同じ異なる)
状況照会
補正
再申請
取下げ
税・手数料の納付
・自動車の注文書
・(希望ナンバー希望者のみ)希望番号予約済証
・(旧自動車の保管場所を使う場合)旧自動車のナンバープレート番号と保管場所標章番号
・(車検証情報を自動入力する場合)電子車検証または車検証情報取込みファイル
・保管場所証明申請の添付書類
中古車新規登録-申請
・本人申請(所有者と使用者:同じ異なる)
・代理 〃 ( 〃 :同じ異なる)
状況照会
補正
-取下げ
再申請
税・手数料の納付
移転登録
※マニュアル:本人代理
-申請
・本人申請(所有者と使用者:同じ異なる)
・代理 〃 ( 〃 :同じ異なる)
状況照会
補正
取下げ
再申請
税・手数料の納付
変更登録
※マニュアル:本人代理
-申請
・本人申請(所有者と使用者:同じ異なる)
・代理 〃 ( 〃 :同じ異なる)
状況照会
補正
取下げ
再申請
税・手数料の納付
一時抹消登録-申請
本人申請
代理 〃
状況照会
補正
取下げ
再申請
税・手数料の納付
永久抹消登録(還付なし)-申請
本人申請
代理 〃
状況照会
補正
取下げ
永久抹消登録(還付あり)-申請
本人申請
代理 〃
状況照会
補正
取下げ
移転一時抹消登録
※マニュアル:本人代理
-申請
・本人申請(所有者と使用者:同じ異なる)
・代理 〃 ( 〃 :同じ異なる)
状況照会
補正
取下げ
再申請
税・手数料の納付
移転永久抹消登録(還付なし)-申請
・本人申請(所有者と使用者:同じ異なる)
・代理 〃 ( 〃 :同じ異なる)
状況照会
補正
取下げ
再申請
税・手数料の納付
移転永久抹消登録(還付あり)-申請
・本人申請(所有者と使用者:同じ異なる)
・代理 〃 ( 〃 :同じ異なる)
状況照会
補正
取下げ
再申請
税・手数料の納付
変更一時抹消登録-申請
・本人申請(所有者と使用者:同じ異なる)
・代理 〃 ( 〃 :同じ異なる)
状況照会
補正
取下げ
再申請
税・手数料の納付
継続検査-申請(本人申請)
状況照会
補正
取下げ
再申請
税・手数料の納付
軽自動車/新車(本人代理)-PC環境設定(EdgeChrome)
申請
状況照会
補正
再申請
税・手数料の納付
二次元コード発行
・[完成検査終了証]と[譲渡証明書および自賠責保険(共済)証明書]が登録情報処理機関に登録済みであることの確認
・軽自動車や保管場所に係る情報
・(任意)所有者コード
・(予約者のみ)希望ナンバー
・車台番号
軽自動車/継続検査(本人)申請
補正
※[PC環境設定][状況照会][再申請][税・手数料の納付][二次元コード発行]手順については、「新規」と変わらない。
・車検証
・軽自動車税種別割の滞納がないことを証する書面
※軽自動車税(種別割)納税証明書など。
・放置違反金等の納付等を証する書面
・[保安基準適合証]と[自賠責保険(共済)証明書]が登録情報処理機関に登録済みであることの確認

(2)問い合わせ先

電話のみとなっており、メールやチャットでの問い合わせは不可。

・登録自動車OSSヘルプデスク
TEL:050-5540-2000
・軽自動車OSS専用ダイヤル
TEL:050-5540-0800
※どちらも年末年始を除く平日8:30~17:00。

・OSSでの車庫証明審査に係る問い合わせ
管轄警察署へ電話
※電話受付時間は各警察署による。

3.注意点

使用にあたりマニュアル熟読が前提なのでしょうが、分かりにくかったり注意が必要な点を以下に記します。

注意点備考
紙面での提示や添付が認められない書類がある・事前の車庫証明取得にも対応(2023/10~)
OSSが使えないケース・同居人間における使用者変更(車庫証明不要パターン)
・贈与での移転登録
※親子間でも、OSSを使いたければ売買の形を取る必要あり。
申請時点でキャッシュレス(クレカ)登録をせずキャッシュレス納付を選ぶと未受付のまま進まない
↓受付状況
・完全に門前払いになり、通知も来ないので要注意

※自分のやり方がマズかったのか、同じ自動車に対してクレカ支払登録をしてから再申請しても同じだった。同じ問題が起きたならば、とりあえずクレカ納付を選択せずペイジー納付で申請するのが吉

誤ってキャッシュレスを選ぶ人もいるかと思う。
電子署名と車検証情報読み込みの回数が多い・本人申請に合わせた為か万全を期すためか、代理申請でも受任者情報ファイルは使えない仕様
※受任者は受任者情報ファイル作成時1回と申請時2回、委任者は委任状作成時に2回電子署名する。
受任者情報ファイルを読み込んで最後に電子署名1回でも良い気がする。
・車検証情報も受任者情報、委任状、申請それぞれで読み込む必要がある
申請者使用本拠にアパート名等が入っている場合、保管場所を使用本拠に同じに選択するのは×アパート名も自動転記されてしまい変更不可となるため、後でアパート名を削除するよう補正指示が入ることになる。
車庫証明が必要な場合は結局ペイジー納付が必要になるため、クレジットカード支払は不向き?
補正指示を受けた部分に付随して修正必須な箇所がある・修正箇所の付随部分についても正確に伝える必要がありそう
(例)新規のはずが誤って「今使っている場所で前車の車庫証明取得」を選択した場合、[代替]→[新規]の修正に合わせて[前車の自動車登録番号][保管場所標章番号]の削除も必要になる。
3か所補正可能な状態にしてもらわないと先に進めない。
補正完了しないと、審査側からは操作できない。つまり補正中は補正指示内容の変更不可・上のように複数箇所を同時に修正できず先に進めない場合は、とりあえず変更せず補正完了させる必要あり
※担当に電話で伝える手間を考えると、補正時にシステム上でコメントを残せるようにした方が良いと思う
(個人的に)分かりにくかった記載・『検査登録手数料の納付においてキャッシュレス(クレジットカード等)納付を利用しますか?』

マニュアルには書いてあるが、ペイジー納付も一応キャッシュレスなので間違えるかも?自分は間違えた。
「お支払い情報登録サービスを利用した納付を利用しますか?
※ご注意:利用する場合、事前登録済みでないと申請受付されません。」とか?
 〃・『現在使っている保管場所で、前車の保管場所証明書(車庫証明)の交付を受けていますか。』
申請を受けたい保管場所であって、引っ越し前の保管場所のことでは無い。
代替の場合で所在図添付を省略したい場合のみに選択・入力。

※「今回申請する保管場所で既に別の車での~」といった記述の方が良いと思う。または「代替か新規か」の直接的な質問でも。
自分だけかもしれないが、引っ越し前の保管場所と勘違いする可能性はありそう。
補正指示等の対応は行政機関の稼働時間内・OSSシステム自体は24時間利用可能だが、行政側での内容確認や補正指示の対応は行政機関の稼働時間内
※ただし例えば24時間受付体制の警察署で、窓口対応時間以外もOSSでの車庫証明に対応してくれるなら、煩雑を避ける意味で電話は窓口対応時間外の方が良いかもしれない。
車検証受け取り可能のステータスが分かりにくい!
↓受付状況

・登録手数料を納付したら申請状況が更新され、あとは車検証受け取り可能な状態(自動車検査証交付待ち)となる

※これは分かりにくいと思う!
慣れれば大したことでは無さそうだが、分かりにくい!

4.当事務所のサポート内容と料金

(1)サポート

・OSS申請代理やサポート
※基本的には電子申請や納付部分のみの手伝いとさせて頂き、窓口での添付書類提出やナンバープレート受取りはご本人に行って頂きます。

(2)料金

・OSS代理申請:8,000円~
※OSS上での車庫証明は別途2,000円頂きます。
・サポート  :要相談
※難易度や労力によって料金は変わります。
記録等事務と一緒にご依頼頂ければ値引きを考えます。

5.ご参考HP

(1)手続関連

自動車保有関係手続のワンストップサービス
申請の流れ
手続きによって必要な書類
サービス対象地域

軽自動車保有関係手続のワンストップサービス
各種手順等
・手続きによって必要な書類[新規車検]
サービス対象手続・地域

-利用者IDの発行
自動車
軽自動車
※行政書士など大量申請でまとめ納付を利用する者向け。普通は使わない。

福島県警/自動車保管場所の手続き
保管場所標章郵送希望申請一覧
記載例
※郵送先が申請者か代理人であれば「申請者・代理人と同じ」に○。

(2)その他

行政書士法人井口事務所
※ここの事務所は自動車専門とのことで、非常に詳しい解説が載っています。

6.更新履歴

・2024/03/25:ページ公開
・2024/03/26:「4」の料金改定
・2024/03/28:「2」修正
・2024/03/30:「1」修正と追記

建設業許可や経審等の電子申請(JCIP)

1.概要

(1)背景や概要

従来の書面での提出に加えて、ネット上のシステムを用いての申請が可能になりました。

申請における添付書類もデータ添付ですので、PC操作に慣れた申請者や代理人にとっては利便性向上となるかと思います。
代理申請では紙面での委任状作成は不要となり、gBizID同士で結んだ委任関係を用いたシステム上での委任状の作成・承認となります。

(2)要件

申請者がgBizIDプライムを取得している必要があります。
代理申請では、代理人もgBizIDプライムを取得していなければなりません。

※gBizIDプライムから作成したgBizIDメンバーでも可能。
gBizIDについてはこちらの記事にまとめてあります。

マニュアルでは「1.1.2.gBizIDプライムアカウント」(p26~)「1.2.委任状作成」(p34~)をご参照。

(3)メリットとデメリット

-メリット
《電子申請ならではの利便性》
・書面での原本提出が要らないため、データの入力と添付のみで申請可能
・内容は途中で保存でき、[申請・届出一覧]メニューから再開できる
・代理申請は、gBizID同士の委任関係を用いてシステム上で作成・承認する形のため簡易
※建設業の代理ではgBizIDエントリーは使えず、gBizIDを持たない申請者からの「委任申請書」も使えない
・書面申請の場合と比較して、省略可能な書類が多い
・申請データはpdfとして一括ダウンロード可能
※許可が通った後に一括ダウンロード+結合したデータをお客さんに渡せば、それが副本となる。ファイル結合ツールも使える。
・入力データについては、次回以降への使いまわしも出来る
・申請手数料も証紙等では無く電子納付
・JCIPが対応している建設業アプリならば、出力データをJCIPへインポート可能
・(特定かつ法人のみ)e-Taxと連携すれば納税証明書の添付不要

-デメリット
不正ログインや虚偽申請
無権利者や無資格者による代行
※これは建設業に限らない。
ただし疑義があった場合の発覚は容易そうなので、利便性に対する危険性の比重はかなり低いかもしれない。
システム操作や入力における慣れや、エラー発生時の対応が必要(「3.注意点」ご参照)
※そのうち、トラブルケース情報など充実してくるとは思う。

2.手順や必要書類

(1)手順

基本的には書面で出す場合と変わりません。
必要な証明書や添付書類等を取得し、必要事項を入力のうえ添付書類データを添付し、申請するだけです。

書類は電子データで、手数料納付も原則的に電子納付になりますので、書面提出や現金が不要になります。
代理申請の場合は、代理人が納付します。

詳細は操作マニュアルをご覧下さい。

(2)必要書類

渇愛します。
操作マニュアル(p56~)の必要な書類一覧をご参照下さい。
※ただ◎が付いている書類にも、システム上では任意のものがあったりします。

(3)提出や問い合わせ先

-国土交通省不動産・建設経済局建設業課
・電話:03-5253-8111

3.注意点

種類気になった点備考
許可更新《連絡先》
代理申請の場合は、申請書の連絡先に代理人情報が自動入力される。
書き換えは可能。
・紙面申請:代理人連絡先に加えて申請担当者の所属や氏名、連絡先を記入
・電子申請:代理人か申請担当者のいずれか
 〃《エラー例》E00259:「営業所一覧表」「常勤役員等証明書」
それぞれ「使用人の一覧表」「常勤役員等の略歴書」が作成済みで無いとエラーが表示される。
申請書のトップに戻り、指定された書類を作成すればエラー解除される。
それらを先に作成しておくのも手。
 〃《エラー例》E00017:「常勤役員等の略歴書」「営業の沿革」
期間における「至」を空白にするとエラー。
沿革でも途中空白にするとエラー。
・紙面の場合は至の記述を省略できたが、電子申請では埋める必要あり。
・沿革での許可状況欄で「以後、更新」といった記述を使いたければ、直近の許可取得記載に追加して二行にするのも良し?
 〃《ワーニング例》W00057:「健康保険等の加入状況」
列[営業所の名称]で主たる営業所の名称が正確に記入されていてもワーニングになる。
ワーニングなのに右上の[戻る]ボタンでも戻れない。
ウィンドウまたはタブを閉じたうえJCIPのトップに入り直し、[申請・届出一覧]から再開すれば一応解決する。
 〃《システム上の問題》
突然、画面遷移エラーが発生し、入力継続できなくなる場合がある。
JCIPのトップに入り直し、[申請・届出一覧]から再開すれば一応解決する。
入力の際は下書きからのコピペこまめな保存が良いと思う。
 〃《添付書類の省略》
・役員の身分証明書:任意
・商業登記事項証明書:任意
・営業所の実態を確認する資料(内観・外観写真や建物登記事項証明書など):任意
・健康保険と厚生年金、雇用保険の加入状況証明:任意
・専任技術者の常勤証明(健康保険証等):不要らしい
・法人番号確認書類:電子申請では不要
任意のものを添付する分には全く問題無し。
身分証明書が任意になっていたのには少し驚いた。

変更有の場合など、例え任意でも実質必須のケースもあるだろうから、その点ご注意。
 〃《ファイル添付》
添付ファイルはアップロード後に保存すると、システム固有の番号を含んだ名前へと変更される。
結局変わるので、ファイル名を気にする必要は無し。
もちろん自分が区別できるよう整理しておく分には良いと思う。
役員等の変更法人代表者変更に伴うgBizID情報との齟齬・法人代表者が変わった場合は、新たな代表者でgBizIDを再取得のうえ旧ID情報を引継ぎする必要がある
・しかし登記完了後にgBizIDを取り直してから変更届出を行うとなると、おそらく時間的に厳しくなるはず
・許可官公庁次第だが、旧IDでの変更届出後に新ID再取得で問題ないと思う
でないと非常に不便になってしまう。
※代理申請の場合は、代表交代前に委任状を作成するのも手かと思うが、それでも申請者が旧代表者のままという実態との齟齬は生じる。
福島県は、新ID取得の必要あり。
代理人情報・連絡先の「所属」「FAX番号」は、申請や届出時に毎回記入する必要がある
「電話番号」にもハイフンを入れ直す必要あり
・委任状で「FAX番号」を入れたとしても連絡先には使いまわしされない
gBizIDから情報を引っ張ってくるので、仕方無いのかもしれない。
決算変更届出《エラー例》E00021、E00295:「工事経歴書」
PC・法面処理・鋼橋上部の金額入力しないと内訳や小計合計部分でエラーになる。
工事施工額が無ければ0で埋める。
 〃《エラー例》E00009:「直前3年の各事業年度における工事施工金額」
その他の建設工事の施工金額を入れないとエラー。
無ければ0で埋める。
 〃損益計算書は各項目の合計を入れないとエラー。
※貸借対照表は大丈夫っぽい。
金額が無くても合計に0を入れる。
 〃完成工事原価報告書が未作成またはNGだと、損益計算書もNGのままになる。両方とも完成させれば解消。
 〃【注意】注記表作成で、エクセル下書きからのセル値コピペ等でタブが入るとエラーになる。
※貸借対照表や損益計算書はセル値コピペで大丈夫っぽい。
文字列だけ選択してコピペするなど、余計なタブや改行が入らないようにする。
 〃【注意】工事経歴書
・業種タブは初期状態では「土木一式」になっている(白塗)
・取得業種がオレンジ塗になっているので見誤らないよう注意
※白塗が現在の選択業種。
・業種を誤った場合は入力フィールド全部削除
※業種1つなら書類クリアが早い
 〃【注意】工事経歴書その他あれこれ
・技術者氏名が2段あるのは2名書ける意味に過ぎないので、とりあえず上段に書けば良し
・施工金額については、完成工事基準の場合は下段(括弧無し)に入力
※上段(括弧あり)は工事進行基準の入力欄。
・[完成または完成予定年月]列では、年号プルダウンと[未成工事の場合はチェック]のチェック欄が近いので、年号選択時に誤ってチェックを付けないよう注意
許可新規<エラー>「使用人数」シート
・営業所一覧にある営業所以外の行を含めたまま保存するとエラー
・単にデフォルトで二行表示されているためなので、不要な行を削除
 〃<入力不具合>専任技術者証明書(新規・変更)シート
・[今後担当する建設工事の種類]のコードが選べない時がある
・とりあえず保存すれば多分直る

4.サポート内容と料金

(1)サポート:特になし

(2)料金  : 〃

5.ご参考HP

(1)公式HP

国交省/建設業許可・経営事項審査電子申請システム(JCIP:Japan Construction Industry electronic application Portal)

電子申請システム(JCIP)

建設業許可等電子申請システムの概要(令和4年10月時点)

操作マニュアル1.4版(R5/4更新)

別紙:「申請・届出書類ダウンロードファイル名一覧」「電子署名検証方法例」

6.更新履歴

・2023/02/27:ページ公開
・2023/04/20:操作マニュアル1.4版(R5/4更新)に合わせて、リンク等を修正
・2023/06/27:注意点追記
・2023/07/05: 〃
・2023/12/06: 〃