1.概要
(1)背景や概要
新型コロナウイルス感染症の影響で落ち込んだ観光需要を回復すべく、観光庁による検討会が実施され、その最終とりまとめを踏まえて宿泊事業者の高付加価値経営における指針を示すガイドラインが作られました。
また、そのガイドラインに沿って経営を行う事業者の登録制度も創設され、登録事業者は補助事業等での申請要件や優先評価といった恩恵を受けられるようになりました。
登録を目指してガイドラインに沿った活動を行うことで現状把握や目標との比較による必要取組の洗い出しができ、また実際にそれらの取組を実践することで高付加価値経営の第一歩を踏み出すことが出来るとされています。
(2)要件
・ガイドラインに定める取組を実施
・取組の達成度合に応じた登録区分にて必要書類を揃えて登録申請
下記の取組事項実施が認められる宿泊施設に対して2つの区分が設けられている。
「高付加価値経営旅館等」:(準高付加価値の要件)+高付加価値化に資する発展的な取組
「準高付加価値経営旅館等」:企業的視点で経営を行う上で取り組むべき基本的な取組
※取組における視点は「(1)会計」「(2)持続可能性」「(3)労働環境改善」「(4)IT導入」。
(3)メリットとデメリット
①メリット
・登録申請するためにガイドラインに沿って取組を行うことで現状分析や改善取組ができ、結果として事業者登録もできる
・登録事業者になれば、補助金等での要件適合や優先評価などの恩恵も受けられる
※事業者登録が済んでいれば補助金申請自体も簡潔になり得る。
②デメリット(?)
・取組実施や登録の労力はかかる
・5年ごとの更新や変更の際の届出も必要
2.手順や必要書類
(1)手順
①添付書類の準備とスキャン
②申請書作成、添付書類様式への貼付
③管轄の提出先へメールにて申請
(2)必要な取組や書類
提出書類の種類は大きく分けて以下の4つ。
経営旅館の登録区分が「高付加価値」か「準高付加価値」かで、取組内容や必要書類が異なってきます。
no | 書類の種類 | 高付加価値 | 準高付加価値 |
---|---|---|---|
① | 新規登録申請書 | 必要 | 必要 |
② | 旅館業の営業許可を受けていることを証する書類 ※旅館業法第三条第一項の規定による許可。 | 必要 | 必要 |
③ | 添付書類(必須事項) | 必要 | 必要 |
④ | 添付書類(努力事項) | 半数以上必要 | - |
(3)提出や問い合わせ先
・登録申請先:メールでの申請書添付。沖縄は申請フォーム
・問い合わせ先:メールまたは電話
※電話だと混雑の可能性があるので、急ぎで無ければメールご推奨。
(福島県の場合)
東北運輸局 観光部 観光企画課(所管地域:青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)
Eメールアドレス:tht-kankoukikaku(アットマーク)ki.mlit.go.jp
電話:022-791-7509
3.注意点
注意箇所 | 備考 |
---|---|
新規申請書の電話番号入力で、最初の0が抜けて表示される ※セル書式が数字として認識されてしまうため。 | セル書式を文字列に変えられないので、例えば「0246」と入れたければ「=”0246″」とすれば一応の文字列入力は可能 |
4.当事務所のサービス内容と料金
-サービスと料金
サービス | 料金(税込) |
---|---|
申請書作成や登録サポート | 15,000~30,000円 ※実際のところ、ご自身で準備頂くものがほとんどかと思います。 |
※難易度や労力によって料金は変わります。
5.ご参考HP
(1)公式HP
-観光庁/高付加価値経営旅館等(宿泊業の高付加価値化のための経営ガイドライン)
・各資料リンク ※上記HPにまとまっているものを表にしただけになります。
カテゴリ | |
---|---|
ガイドライン | ガイドライン概要、ガイドライン |
登録規定 | 登録規定 |
申請書作成にあたっての参考 | 手引き、マニュアル、Q&A |
新規登録申請書類(高付加価値) | 申請書、添付書類(必須、努力) ※記載例:申請書、添付書類(必須、努力) |
新規登録申請書類(準高付加価値) | 申請書、添付書類 ※記載例:申請書、添付書類 |
経営状況報告 | 報告書類、添付書類 |
変更届出 | 変更届出書 |
登録通知書・登録証の再交付 | 再交付申請書 |
登録抹消 | 登録抹消申請書 |
廃業等の届出 | 廃業等届出書 |
登録更新(高付加価値) | 申請書、添付書類(必須、努力) |
登録更新(準高付加価値) | 申請書、添付書類 |
※全資料と新規申請に係る様式を結合したpdfをOneDrive上に置きました。読み込みに使えるかもしれません。
6.更新履歴
・2025/04/15:ページ公開