1.ポイント還元のメリット
(1)ポイントについて
節約術/固定費削減にて多少まとめましたが、今回はネットショップやポイントカード等で見られるポイント還元について。
一見チマチマ感が強くオマケ程度の効果と思われがちでしょうが、上手に使えば絶大な効果を発揮します。
ポイントは、クレジットカードやポイントカード、また電子マネーや電子決済が使用された場合に、それぞれが提携するサービスのポイントが後ほど付与されるもの。
溜まったポイントは、そのサービスでの支払いに充てることができます。
できるだけ普段の生活で節約していきたい方は、現金支払の習慣から移行するのも方法の一つかと思います。
あくまで節約そのものが目的ではなく、万一の場合や別の目的への有効利用を想定して余剰を作っておくことが望ましいかもしれません。
※ただし、クレジットカードやサービスに使うユーザー/パスワード情報は厳重な管理が必要です。
(2)還元率
ポイントの還元率は、店舗での購入の場合は大体購入額の0.5~1%。
クレジットカードからチャージを介しての電子マネー支払、またポイントカード提示などでポイント二重取りができる店舗もあるようです。
他にネットショップでは、系列サービスの利用度合によって普段のポイント還元度が高くなるものがあります。
同グループの携帯やネット通信、クレジットカード、銀行、光熱を利用するなどです。
使用したポイントにさらにポイントが付くという複利的な要素もあります。
例えば1,000円の買い物に対し20%の200pt還元。ポイント200pt使用について15%の35ptが還元される場合を仮定してみます。
節約管理の観点からは最初の20%だけ見た方が無難ですが、実質的にはもっと還元されていることになります。
等比数列に当てはめてみましょう(参考リンクご参照)。
上のケースでは最初が20%。二回目以降が15%ですので、取得ポイントを使用して買い物をn回繰り返すと。
$$ \begin{array}{l}[ポイント還元率] = \frac{20}{100} + (\frac{20}{100} \times \frac{15}{100}) + (\frac{20}{100} \times \frac{15}{100} \times \frac{15}{100}) + \cdots \\
= \frac{1}{5} + \frac{1}{5}(\frac{3}{20}) + \frac{1}{5}(\frac{3}{20})^2 + \cdots + \frac{1}{5}(\frac{3}{20})^{n-1} +\frac{1}{5}(\frac{3}{20})^{n} \\
= \frac{1}{5}\frac{1-(3/20)^{n}}{1-3/20}
\end{array} $$
n回が多くなるほど\((3/20)^{n}\) が0に近づくので、
$$ \longrightarrow \frac{1}{5}\frac{1}{1-3/20} \approx 0.235 $$
以上を言い換えると、例えば1,000円現金支払でポイントが何も付かなければ金銭は1,000円の価値ですが、上の還元率でネットショップを反復利用すれば現金1,000円が1,235円に近い価値を持つことになります。
※反復の過程で無駄な買い物をするリスクは有り。
2.活用法
(1)ポイントを加味した計算、管理
活用法といっても、やることは数値的な計算や比較、管理程度。
店舗やサービスへの愛着など別の要素もありますが、買い物の際は基本的に同一商品やサービス品質に対する価格比較をするかと思います。
その際に、ポイント還元を加味した金額を考慮するということです。
ネットショップによっては還元ポイントの概算が表示されますが、一部計上されない分もあるので、自分で計算した方がより正確です。
例えばエクセルなどで、
[商品][数量][表示価格][クーポン額][クーポン適用後価格(税込、税抜)][還元pt][還元後の正味価格][支払額]
などを素早く計算・記録できる表を作っておくと、そこそこ便利かと思います。
注意点は、ポイント還元にあまり時間や労力をかけないこと。
少量で低価格のものであればヒトっ走りで買ってきた方が早いですし、全体的なコストが低くなりそうです。
労力・時間、緊急・重要度との兼ねあいといった感じでしょうか。
(2)紹介キャンペーンの利用
携帯通信サービスなど、加入者による紹介に対するポイントやキャッシュの還元キャンペーンが行われる場合があります。
「紹介した側」か「された側」か、それとも「双方」かはキャンペーンに寄ります。
自分が利用しているサービスに新規で加入したい方が身近にいらっしゃるのでしたら、紹介キャンペーンを利用した方がお得かと思います。
SNSやHP、ブログなどで不特定多数に紹介する方法も、大体は認められています。
3.ご参考HP
- 高校数学の美しい物語/等比数列の和の公式(例題・証明・応用)
https://manabitimes.jp/math/948