福島県の「令和6年度ふくしま小規模企業者等いきいき支援事業を実施します!」に概要がまとまっていますので、こちらのご参照を推奨します。
士業でも良いですが、商工団体が計画作りから事業実施後のフォローまで全体を支援してくれるので、まず商工団体に相談するのが費用面でも負担が少ないと思われます。
1.概要
流石に公式HPの文章のコピペはマズいので、若干言い回しを変えてあります。
(1)背景や概要
地域に密着した商工団体が、小規模企業者や商店街等の創意工夫ある取組に対する必要経費の一部を補助。事業に係る計画作りから実施後のフォローアップまで一体的な支援も行ってくれる。
※補助金ですので条件に合致したから採択というわけでは無く、審査に通る必要があります。
(2)要件
○補助を受ける条件等
・対象者や事業が条件に合致
・補助枠の申請要件に合致
・経費が補助対象になっていること
・適正な補助事業実施と、事業実施や効果の報告
・取得財産等の適正使用
※補助を受ける目的以外での使用や譲渡・処分などでの制限を受ける。
・補助事業関係書類の保管(5年間)
※どの補助金でも上記の基本は大体同じで、補助対象者や補助事業内容・対象経費、補助率や金額、加点項目、事後報告、申請方法や提出先、支援団体、審査の厳しさ等に相違がある程度と考えます。
要は補助対象となれる方が対象に当てはまる事業内容で計画を立て、支援団体からお墨付きをもらった上で申請をする。採択されたら補助事業開始と対象経費支出。完了したら実績報告して補助対象経費に対する補助金受領。その後も補助事業関係書類や物品等の管理を適正に行い、求められたら実施状況を報告しましょうといった流れは同じかと。
○日程や〆切
-受付期間:R6/5/20(月)~6/28(金)[必着]
-申請方法:提出先へ郵送
※書類一部はデータとしてCD・RやUSBメモリ等に納めて同封。
○補助対象経費
補助対象費用 | 小規模企業枠 | 商店街枠 |
---|---|---|
機械装置等費 | ①リンク | ①リンク |
広報費 | ②リンク | ②リンク |
展示会等出展費 | ③リンク | ③リンク |
旅費 | ④リンク | ④リンク |
雑役務費 | ⑤リンク | ⑤リンク |
借料 | ⑥リンク | ⑥リンク |
専門家謝金 | ⑦リンク | ⑦リンク |
専門家旅費 | ⑧リンク | ⑧リンク |
委託費 | ⑨リンク | ⑨リンク |
外注費 | ⑩リンク | ⑩リンク |
資料購入費 | ⑪リンク | - |
受講料 | ⑫リンク | - |
取替・処分費 | ⑬リンク | ⑪リンク |
車両購入費 | - | ⑫リンク |
人件費 | - | ⑬リンク |
燃料費 | - | ⑭リンク |
※複数見積不要な金額は税抜100万円未満かつ新品のみ。中古品の場合は金額によらず複数見積が必要。
資料購入費については税込10万円未満かつ1部/種類の縛り有り。
(3)補助率や上限
-消費税込・抜について
・課税事業者や共同申請者:税抜
・免税や簡易課税事業者:税込選択可
補助率\上限額(円) | 30万 | 50万 | 150万 | 200万 |
---|---|---|---|---|
2/3 | (小規模企業枠) 創業後の経営安定化 販路開拓及び生産性向上 防災・減災対応 ※[税抜の場合の費用上限]45万 | - | (商店街枠)商店街機能維持・高度化 ※[税抜の場合の費用上限]225万 | (商店街枠)買い物困難者支援 ※[税抜の場合の費用上限]300万 |
3/4 | (小規模企業枠)デジタル化対応 ※[税抜の場合の費用上限]40万 | (小規模企業枠)円滑な事業継承 ※[税抜の場合の費用上限]約66万 | - | - |
(4)メリットとデメリット
①メリット
・採択され、適正に補助事業実施と報告を行えば、補助対象経費の一部が補助してもらえる
・経営見直しや持続化に向けた経営計画や資金繰りを自ら行うことで、自社における問題や課題等について具体的に検討できる
・(おまけ)結構な量の申請書類に加えて補助事業に係る書類の管理が求められるので、否が応でも整理術がアップする?
・独力で出来なくとも商工会や商工会議所、中央会が事業計画作成や事業実施後のフォロー等、全体に渡っての支援をしてくれる
②デメリット(?)
・申請のための準備、補助事業実施や事後管理に労力がかかる
・採択後は容易に変更できない
※補助事業内容の変更には承認が必要。原則には計画に無い費目の追加不可。
・補助事業実施後の補助金入金のため、経費全額の支払い能力が必要
※補助金をあてにしてカツカツで行うのは基本的に望ましくない。
2.手順や必要書類
(1)手順
①全体的な検討
・補助事業の大枠考案
・要件確認
・補助枠の決定
②支援団体や士業へ相談
③書類作成や添付書類準備
※固まったら支援団体側の準備書類も作成してもらえる。
④申請(郵送)
・必要書類各1部と電子媒体を同封して提出先へ送付。
⑤採択後
・補助事業実施
※補助金交付決定通知書の受領後に、補助対象経費に係る発注や契約、支出。
原則的に支出は銀行振込。
・(事業完了後)実績報告
・補助金額確定と受領
・取得財産の適正使用や、補助事業関係書類の保管
・(補助事業年度とその後5年間。求められた場合は提出)事業状況報告
・(求められた場合)事業遂行状況報告
(2)必要書類
※書類リンクは小規模企業枠の公募要領のもの。
チェックリストもあるので活用すれば準備しやすいかと思います。
※下表のnoはチェックリスト内の丸付き数字に符合させてあります。
-提出部数:各1部
no | 様式no | 書類名 | 備考 | 原本・写し |
---|---|---|---|---|
① | 1-1 | (単独申請の場合)申請書 | 原本 | |
① | 1-2 | (共同申請の場合)申請書と共同申請者一覧 | 原本 | |
② | 2 | 応募者の概要 | 原本 | |
② | 2-1 | 経営計画書 | 原本 | |
② | 2-2 | (概ね3年以内に事業承継をする予定の方)事業承継計画書 | 原本 | |
③ | 3-1 | (単独申請の場合)補助事業計画書 | 原本 | |
③ | 3-2 | (共同申請の場合)補助事業計画書 | 原本 | |
④ | 4 | 事業支援計画書 | 支援団体が作成 | 原本 |
⑤ | 5 | 補助金交付申請書 | ふくしま小規模企業者等いきいき支援事業事務局で預かりし、採択決定後に正式受理 | 原本 |
⑥ | 別紙1-1 | 暴力団排除に関する誓約書 | 原本 | |
⑦ | 別紙1-2 | 役員等名簿 | ||
⑧ | 別紙2 | 振込口座報告書 | 原本 | |
⑨ | 通帳の写し | 写し | ||
⑩ | (複数見積が必要な場合)見積書 | 写し | ||
⑪ | 電子媒体(CD-R・USBメモリ等) | ・『様式[1][2][2-1][2-2][3][5]、別紙[1-1][1-2][2]、組合員名簿』を1つのWordファイルにする ・ファイル名は例えば「(株)○○の様式.doc」などとする ※最近のOfficeソフトならば拡張子は.docx。 | ||
⑫ | 別紙3 | 県税に未納がないことについての誓約書 | ||
⑬ | (組合の場合)組合員名簿 | 事業所名、従業員数、業種番号、業種名、資本金、代表者名、住所を記載 | ||
⑭ | 6 | (代表者年齢が満60歳以上)事業承継診断票 | 地域の支援団体と相談のうえ同支援団体が作成。組合が申請する場合は不要。 | 原本 |
⑮⑯ | (法人の場合) ・貸借対照表及び損益計算書(直近1期分) ・現在事項全部証明書または履歴事項全部証明書 | ・登記事項証明書については発行後3ヵ月以内 ネット取得の登記情報でも可。 | ⑮は写し | |
⑰ | (個人事業主の場合) ・直近の確定申告書(第1、2表) ※決算期を迎えていない場合は開業届。 ・(白色の場合)収支内訳書1、2面 ※無い場合は貸借対照表と損益計算書を直近1期分作成。 ・(青色の場合)所得税青色申告決算1~4面 | 写し | ||
⑱ | (共同申請で一括受領の場合)連携する全ての小規模企業者等の連名で制定した共同実施に関する規約 | 写し | ||
⑲ | (防災・減災対応タイプの場合)策定済みのBCP | 写し | ||
⑳ | (宣言している場合)パートナーシップ構築宣言書 | 写し |
※チェックリストの⑪提出物での様式2-3はおそらく2-2の誤り?
⑫は一応原本と思われる。⑯も指定は無いが登記事項証明書の場合は原本が無難かも?
-提出先
提出先 | 所在 |
---|---|
福島県商工会連合会 | 〒960-8053 福島県福島市三河南町1番20号 コラッセふくしま 9階 |
福島県商工会議所連合会 | 〃 8階 |
福島県中小企業団体中央会 | 〃 10階 |
-問い合わせ先:管轄の商工会、商工会議所、中央会
3.注意点
注意箇所 | 備考 |
---|---|
対象該当の確認 | 対象者、欠格事由非該当、補助枠に即した事業計画、補助対象経費等 |
採択前に事業開始しないこと | |
採択決定後に補助事業の内容や費用配分を変更するには事前承認を受ける必要あり(10条) | |
県知事から求められたら補助事業遂行状況報告の提出が必要(15条) | |
事業完了後は実績報告が必要、それによって補助額決定や支払いされる(16~18条) | |
取得財産は台帳記録が必要、処分も制限される(22、23条) | |
補助事業完了後~年度末、その後5年間の事業状況報告書作成が必要。県知事から求められたら要提出(27条) |
4.当事務所のサポート内容と料金
・申請や報告に係る助言
・文面校正や書類作成補助
・添付書類データの整理や申請での下書き
※平均的な報酬額については「補助金・資金調達ガイド/公開!補助金代行の報酬イメージ」をご参照。
当事務所では文章校正やデータ整理の労力が少ないので、比較的安価です。
事業計画や補助対象経費、実施報告等の仔細まで踏み込むとなると、士業報酬10万でも安い金額になってしまうと思います。
補助金額が低い場合は労力に見合った報酬が受け取りにくくなるため、やはり事務局や支援団体へ直接相談するのが最適ではと考えます。
5.ご参考HP
(1)案内HPなど
-福島県/令和6年度ふくしま小規模企業者等いきいき支援事業を実施します!
-福島商工会連合会/【公募案内:商工会地区】令和6年度 ふくしま小規模企業者等いきいき支援事業(第1次公募)の開始について
-福島商工会議所
・令和6年度ふくしま小規模企業者等いきいき支援事業補助金公募開始のお知らせ(商店街枠)
・令和6年度ふくしま小規模企業者等いきいき支援事業補助金公募開始のお知らせ(小規模企業枠)
-福島県中小企業団体中央会/<公募案内>令和6年度ふくしま小規模企業者等いきいき支援事業の公募について
(2)資料等
※商工会議所ページのリンク使用。
6.更新履歴
・2024/06/16:ページ公開