Windows11あれこれ

Microsoftが最後と言っていたWindows10は結局最後のOSにはならず、Windows11が提供されることになりました。今度こそ最後と願いたいところ。

ある程度の使用確認やバグ修正が行われてからアップグレードしようかと考えましたが、いずれは使うことになりますし早めに慣れておこうと思い、私もWindows11に上げました。

1.Windows11への移行に関して

(1)対応CPU

CPUがWindows11対応のもので無いと、現在使用しているものをそのままアップグレードできません。
インストールメディアを作成し特殊な操作をすれば、非対応CPUでのインストールも出来なくはありませんが、システム要件的に非推奨でしょうしクリーンインストールから始める必要(※)がありそうです。※最新のISOをダウンロードすれば、アップグレードも行けるらしい。

インストール時の手動操作の他に、フリーソフト「Rufus」を使う方法もあるようです。
要件チェックを迂回するモードでインストールメディアを作成してくれるので、そのままインストールできます。

対応CPUについては、こちらでまとめて下さっています。

(2)おすすめ

おそらくWindows11に対応するCPU搭載のノートPCはもちろんデスクトップも、普通に購入したのでは高額なはず。

なので、やや型落ちのCPU(i5-8500やi7-8700など)でRAMとHDDスペックが最低限の中古デスクトップを購入し、自分でRAMとHDDを増設するのが比較的コスパが高いと思います。

RAMはDDR4の8GB、HDDはHDD500GB程度のもので十分。
そこに8GB(DDR4)×2~3枚を追加し、HDDはM.2 SSD 500GBへと換装すれば安価にwindows11対応の高性能パソコンが構築できます。

2.気になった点や問題など

問題対応ご参考
KB5013943適用後に特定のアプリが動かなくなった
※自分の場合はファイルからpdfビューワー用アプリ「picoviewer」が開けなくなった。
・NetFramework3.5を再インストール
[コントロールパネル]-[プログラムと機能]-[Windowsの機能の有効化または無効化]から[.NET Framework 3.5(.NET2.0および3.0を含む)の全てにチェックして[OK]
【Windows 11】KB5013943適用後にアプリが起動しなくなる不具合の対処法について
TikTokなどのアプリが既にインストールされている不要ならばアンインストールするのみ
タスクバー上のウィジェットとチャットが人によっては不要?[設定]-[個人用設定]-[タスクバー]からウィジェットとチャットをオフ
テキストエディタ「Mery」が強制終了してしまう・以前のバージョンのIMEを使う
[設定]-[時刻と言語]-[言語と地域]→[日本語]-[言語のオプション]→[Microsoft IME]-[キーボードオプション]→[全般]-[互換性]から[以前のバージョンのIMEを使う]をオン
パソコン整備士ひつじのブログ/Merry・TeraPadがWindows11-22H2にアップデート後クラッシュする
シャットダウン時にCanonプリンターのポップアップが出る・スタートアップにキャノンのプリンタードライバー「Canon Printer Status Windows Launcher(CNAP3LAK.exe)」が有る場合は無効化Microsoftコミュニティ/(Canon Printer の問題か?)PC操作中にWindowsシャットダウンが自動で何度も起動してしまう
右クリックメニュー(コンテキストメニュー)が人によっては使いにくいはず。
※従来のような右クリック→キー操作がしにくくなった。
・レジストリ変更
windowsターミナル等から「reg.exe add “HKCU\Software\Classes\CLSID{86ca1aa0-34aa-4e8b-a509-50c905bae2a2}\InprocServer32” /f /ve」を実行。
※レジストリをいじるので、心配ならばバックアップ推奨。
SMART ASW/Windows 11の右クリックメニューを以前のバージョンに戻す方法【コンテキストメニュー】
サポート対象外のアプリがある
※自分の場合は「会計王19」が記帳不可能になった。
・アプリのバージョンアップ等
・Windows10以前の別PC使用
Windowsセキュリティで、メモリ整合性に関するアラートが出る・メモリ整合性とはWindows11から搭載されたコア分離機能(コンピュータのプロセスをOSとデバイスとで分離。CPU仮想化を用いる)で、オンにするとマルウェア等からの保護が強化される
代わりにメモリ使用量が増えたり、パフォーマンスが低下するなどのデメリットがある。
・Windows Updateで「Windows Security platform マルウェア対策プラットフォームの更新プログラム(KB5007651)」を入れれば警告は消えるらしい
・互換性の無いドライバーの問題を潰して、強引にオンにすることもできる
(対応例)
Windows技!/Win10/Win11 メモリの整合性とは?オンにしたほうがいい?オフにする方法
(新)タイトルいつ決めるのさ/無効になっていた Windows セキュリティ の「メモリ整合性」を有効化させてみた(Windows 11)
デュードしびれるHD/usb2ser.sys消した [帰ってきた「ああめんどくせー」]

3.良い点

(1)スタートメニューが以前より見やすい?

例えば「Classic Shell」でのクラシックメニューを[Win]キー。Windows11のスタートメニューを[Shift+Win]キーで立ち上がるように設定すれば、用途や頻度で分けてのアプリ起動がし易くなる。

(2)右クリックメニュー(コンテキストメニュー)でのショートカット表示が分かり易くなった

複数キーでのショートカットは覚えやすいと思う。
従来のような[右クリック→キー操作]が好きな人は、以前のバージョンに戻すのが吉。
※一応[Shift+f10]で従来メニューを直接開くことは出来る。

4.ご参考HP

Nishiki-Hub/Windows 11のCPUサポートリスト ~ 第8世代CoreプロセッサとRyzen 2000番台以降に対応

ぶいろぐ/システム要件を満たさないWin10PCを Windows 11(22H2) にノーリスクでアップデートする方法

窓の杜/Windows 11のシステム要件を迂回するモードを搭載したインストールメディア作成ツール「Rufus」

5.更新履歴

・2023/02/17:ページ公開
・2023/05/10:フリーソフト「Rufus」に関する記述など追記
・2023/07/22:「2.気になった点や問題など」追記

高齢者(不慣れの方)のスマホ使用

1.注意点

高齢者で初めてスマホに触れる方に有りがちな点を以下に記します。

(1)誤操作

①タップミス(押せてない又は不正確)

・爪付近でもなく完全に指の腹というわけでもない、丁度良い塩梅の押し方に慣れる必要あり

②反応を待たずにタップ

・画面遷移やウェブページ表示など、スマホ側からの反応が完了するまで待ってもらう

③アイコン移動や通知バーの表示機能の誤操作

・①に起因した問題
整理してあるアイコンを動かしたり、通知バーのモバイル通信offや機内モードon、ライトonなどの誤操作
通信offや機内モードは致命的になるので、確認方法や直し方を覚えてもらう必要があるかもしれない。
・誤操作の影響が大きいものは、通知バーのメニューから外すのも手

④通話中にアプリを閉じる

・バックグラウンドで動いているので、相手が切らない限り通話が続く
・通知バーからのアプリ復帰は少々難易度が高いが、通知確認を教えるタイミングで慣れてもらうのも良さそう

(2)馴染みのない習慣

①セキュリティ

・パスワードやPINコードの重要性、安全な管理方法については、最初に耳にタコができるほど伝えた方が良いかもしれない
・信頼がおける知り合い以外にはスマホを操作させない
・もしスマホカバー等にPINコードが記載されていたら、厳重に注意する、など

②通知や新着確認

・いつもと違う表示に気づき確認できるようになれば、情報を取りに行く能動性が生まれる
・システムやアプリのアップデート通知画面が閉じられない問題もあり

③検索

・「とりあえずネット検索をして調べる」という習慣が身に付けられれば、もはや助力はほぼ不要
・図書館に行かずとも調べられるメリットを実際に体感してもらうしかない

④アップデート

・スマホのソフトウェアやアプリが更新された場合、自動アップデートできるようにしておかないと、アプリ使用や通話が不可の問題に直面する場合がある
自動アップデートをWi-Fi接続のみでなくモバイル通信でも出来るようにしておけば問題無いが、外でも容赦なくモバイル通信が使われてしまうので、その点は注意が必要

(3)問題発生時の伝達

①ザックリとした伝達のため、「いつ頃から、何が、どのように」を正確に聞き出す必要がある

例)「電話できない」:
着信か発信か?声が聞こえないだけか?相手が出れないだけでは無いか?
いつ頃からか?普段通りの操作か?
とりあえず再起動。他の機能はどうか?etc

②電話で解決方法を伝えるのは難しい

直接会って操作してみせて、何度も反復練習してもらうしかなさそう。

2.習得メニュー

大まかなメニューを以下に。
難易度を★5段階(多いほど高)で表示します。まあ人に寄るでしょうが。

(1)基本操作

①指の操作★★

最初は用語を使わず「軽く押す」「軽く払う」「触れたまま動かす」などと伝えた方が良。

・タップ(シングル、ダブル、ロング、マルチ)
※ダブルとマルチはまず使わないと思う。ロングも微妙なところ
・フリックとスワイプ
・ピンチ(イン、アウト)

②電源オン・オフと再起動、画面オフ★★★

・ずっと起動しっぱなしで、挙動がおかしくなる場合が多々ある
毎朝の再起動は習慣づけてもらった方が良いかもしれない
・画面オフはほぼ不要?
電源ボタンが摩耗するし、画面スリープ時間を5~10分に設定しておくだけで十分かもしれない

③通知バー★★★★★

・通知チェックも大切なのだが、通話がバックグラウンドで動いている場合に操作必須となる

④ナビゲーションバー(下の◁、〇、▢)★★

・ひとつ戻る、最初の画面に戻る、裏で動いてるのをみる、程度で十分
・問題は、通話中に○を押したり、▢からアプリを閉じてしまった場合

⑤文字の打ち方★★★★★

・フルキー入力は難しいので、まずはケイタイ入力に慣れてもらう
・それすら嫌がる場合は、音声入力のみ覚えてもらう
ただし音声入力は、話し始めと切るタイミングに慣れるのが大変
・予測変換候補による補完機能を用いると、入力の手間が省ける
・コピー&ペースト
文字上で長押しして出るメニューからコピー。貼り付け先で長押しして貼り付け。
長押しを使わずとも、2回タップで文字、3回で一文を選択できるので時短になる。

⑥PIN入力や指紋・顔認証★★

・まずはPINでの解除
・指紋は指の状態によって反応が変わるのでオマケ程度、顔認証はコロナ禍では不便

⑦アイコン移動とフォルダ作成★★★★★

・最初に整理してあげれば特に不要だが、フォルダでのカテゴリ分けの必要性は伝えたいところ
模様替え・配置換えの楽しみとして伝えられればベター

⑧自分の電話番号を表示する★★

スマホに不慣れな方は、おそらく苦戦する操作のはず。
・「電話アプリ」:自分のプロフィールから
・「設定」   :下部の「デバイス情報」から
・「アドレス帳」:自分の情報も登録しておくのも手
※表示画面をスクリーンショットで保存し、画像をホーム画面に追加するのもアリ。

(2)電話

①受発信、切断★★

②例外対応★★★★★

・通知バーに着信表示が出た場合
・切らずにアプリを払ってしまった場合(バックグラウンド動作)

(3)文字のやり取り(メッセージ、メール、チャットなど)★★★★

※ガラケーでメールやSMSを使っていた人ならば、抵抗無し

(4)連絡帳★★★★★

・しばらくは難しそう

(5)その他のアプリ★★★★★

※操作そのものよりも、目的や必要性を伝える方が難しい

①カメラ

②ウェブブラウザ

③コミュニケーションツール(LINEなど)

④動画(Youtubeなど)

※動画と音楽は比較的入りやすいが、広告や有料プランの招待を消す操作も教える必要がある

⑤音楽(Youtube Musicなど)

⑥学習

※漢字や辞書アプリ、脳トレなどから興味を持ってもらうのもアリ。

⑦ゲーム

⑧ファイル管理:使う時点で中上級なので、まず不要だが

(6)設定★★★★★

①音量

②スリープまでの時間

③明るさ

④文字のサイズ

⑤セキュリティ(PINや指紋)

⑥通知メニュー

・「Wi-fi」「モバイル通信」「機内モード」「ライト」「サイレントモード」あたりは外し、「計算機」「カメラ」「スクリーンショット」で置き換えた方が無難?

(7)契約プランや使用状況、料金把握★★★★★

(8)各種アカウントとパスワード★★★★★

アカウントの内容把握と管理が最重要なのだが、結構疎かにされている。
短く単純なパスワードは非推奨使いまわしも出来るだけ避けるのが無難
ブラウザの保存機能を使っても良いが、別の形でのバックアップも必要
定期的なパスワード変更や、サービスの使用頻度に応じたアカウント棚卸が望ましい

3.ガラケーからスマホへ

「電話だけ使えれば良い」けどスマホが欲しいという方がいた場合に、スマホ購入を勧めるべきか、それともガラホなど別の選択肢を示すべきか、難しい問題があります。

要望や価格面を見ればガラホが正解なのでしょうが、情報活用のし易さや拡張性ではスマホに劣るのが微妙なところ。
情報源にアプリニュースやネット情報も加われば、取得が迅速になるだけでなく詐欺対策など安全面でも有益ですし、相当な潜在力発揮が見込めるからです。

簡単スマホでも良いのですが初心者に取ってはさほど簡単で無いようですし、標準的な仕様のスマホに慣れた方が近道のような気もします。
例えばスマホを利用者個人用にセットアップ・アレンジするサービスがあれば、面白いかもしれません。

スマホの機能は多すぎて何から使えば良いのか分からないので、最初は機能を限定して慣れてきたら拡張していく方法です。