マイナンバーカードが何なのか?何に使うのか?イマイチ分からないという方へ、以下情報を整理しました。
ところどころ所感も入れていますので(個人的所感と明記)、そこは鵜呑みになさらないようご注意ください。
簡単に表せば、googleやmicrosoft、楽天やyahooなどで用いるユーザーID/パスワードの行政サービス版と言った感じなのかなと思います。
個人番号がユーザーID。サービス利用の際はカード現物とパスワードを同時に使う場合が多いです。
1.マイナンバーカードについて
(1)メリットとデメリット
①メリット
・運転免許証などと同様に、身分証明として使用可能
・コンビニで「住民票写し」「身分証明書」「印鑑登録証明書」「現在戸籍」「現在戸籍の附票写し」が取得可能(市区町村によって対応サービスに相違あり)
※役所に行く必要が無いので、時間を気にせずに利用できる。
申請書記入が不要なので、利用者も役所も労力が減る。料金も役所より安い場合あり(自治体や時期による)。戸籍と戸籍附票については、ほとんどの自治体が平日のみの模様。
・e-Taxでの確定申告や、会社設立の際の電子定款認証や商業登記、相続登記などで使える
※登記に関する詳細は、ネットで調べるか司法書士の先生にご相談下さい。
・利用登録すれば健康保険証として使える。医療や処方に関する情報が参照できる
・ねんきんネットと連携すれば、年金情報なども参照できる
・公金受取口座を登録すれば、給付金などの受け取りが簡素化される
※口座情報を書いて申請する必要が無く、支給までのスピードも早くなり得る。
・転出手続きや転入予約がオンラインで出来る
※ご参照:引越し手続オンラインサービス
・マイナポータルを介して情報付加や外部サービスとの連携が出来、一括に近い利用ができる
※例えるなら、googleアカウントでyoutubeにログインしたり、facebookアカウントでInstagramを使う感じ?
・マイナポイントを申込んで決済サービスを登録すれば、マイナポータルでの登録に応じて「カード作成:5,000pt(決済サービス利用が必要)」「健康保険証の利用申込:7,500pt」「公金受取口座の登録:7,500pt」の最大20,000ptが、その決済サービスにおけるポイントとして付与される
※決済サービスには「クレジットカード」「電子決済」「電子マネー」「プリペイド」がある。
あくまで本人個別のものである必要があり、クレジットカードにおける家族カードは使えない。
ただ、電子決済(paypayや楽天ペイなど)の支払いに家族カードを指定した場合はOKらしい。
ヨークベニマルやマルトをよく利用するのであれば、nanaco(ナナコ)やCoGCA(コジカ)でも良いかと。
※申し訳ございません。決済サービスの2万円以上利用の付与条件が抜けていました。
↑申し訳ございません。これも誤りです。
決済サービス利用が必要なのはカード作成分の5,000pt分⦅利用額(最大2万円)の25%⦆だけで、他の15,000ptは設定のみで付与されます。
付与ポイントの使用分も加算されるのかは不明。
もし含まれるならば15,000円分はポイント支払可能となり、残り5,000円分を使用すれば上限達成かと思います。
・個人的所感:行政側の業務効率も上がる?不正が検知し易くなる?
②デメリット
・「マイナンバーカード現物」「個人番号」「パスワード」全てが奪取されると、悪用されるリスクがある
※利用の場でカメラ撮影や目視による本人確認が入るとは思いますが、慎重に捉えておいて損は無いと思います。
紛失や盗難だけで無く、詐欺や偽装ホームページ等にもご注意!
・個人的所感:コアシステムが乗っ取られた場合に、個人情報が漏洩するリスクがある
※符号を用いて他情報との紐づけを行うので、万一漏洩した場合に連携範囲の全てが瞬時にダメージを被る訳では無いらしいです(総務省の資料ご参照)。
ただ「個人-符号」が漏れるわけですので、「符号-各種サービス」の漏洩に繋がるリスクが無いとは言えないと思います。
・読み取りのために、ICカードリーダーまたは対応スマホが必要
(2)注意点
・「マイナンバーカード」「個人番号」「パスワード」の厳重管理
・「パスワード」入力時の盗み見防止。カード利用時の置き忘れに注意
2.取得申請の方法
「スマホやパソコンでのオンライン申請」「証明写真機」「郵送」の方法が使えます。
おそらく最も楽なのは、写真撮影と同時に申請ができる証明写真機では無いでしょうか?
IT機器やネットが使える方ならば、自宅にて無料でのオンライン申請も可能です。
(1)必要なもの
①申請ID:「交付申請書」に記載の半角数字23桁
※交付申請書を紛失した場合は、再交付もしてもらえるようです。
本人確認書類を用意して、市区町村役場に問い合わせすると良いでしょう。
②顔写真:直近6ヵ月以内に撮影したもの。白黒も可(いるのかな?)
・「正面」「無帽」「無背景」
・「背景に影」「ピンボケ、手振れなど不鮮明」「通常の顔貌と著しく異なる」は×
※運転免許証などのスキャンデータでも一応通るらしいですが、6ヵ月以内の縛りもありますし画質が悪いという問題があります。
③メールアドレス(オンライン申請のみ)
(2)手順
①申請ページにて、「申請ID」「氏名(メール連絡用)」「メールアドレス」を入力し登録
②届いたメール内のリンクから本登録
・顔写真添付
・「生年月日」や、「電子証明書の発行」「氏名の点字表記」希望有無を入力
※電子証明書と点字は、特に不都合が無ければ「有」で良いかと思います。
登記や視覚障がい者の方への挨拶などで使う可能性があるかもしれません。
③交付通知書が届いたら、市区町村役場にてカード受け取り
・受け取りの際に「電子署名用:最大8桁」「利用者証明用:4桁」「券面事項入力補助用:4桁」「個人番号カード用(住民基本台帳用):4桁」のパスワード4つを記入設定
※おそらく最も多用するのが「利用者証明用」のはず。e-Taxなどを利用する方は「電子署名用」も使うかと。人によるでしょうが、残り二つはめったに使わないかもしれません。
くれぐれも超厳重管理すること。間違えてもパスワードの用紙を不用意に持ち歩いたりしないようにご注意!
3.活用法
(1)証明書発行
コンビニ交付のページをご参照。
(2)確定申告
e-Taxのページをご参照。
税理士の範疇があるので詳細は書きませんが、基本的な流れは以下のような感じかと思います。
①決算書、税計算の下書き作成
②e-Taxの準備
・必要ソフトのインストール:JPKI利用者ソフト、e-Taxソフト(ダウンロード版)
※様式のアップデートも必要。
※オンラインページで確定申告する場合は、e-Taxソフト(ダウンロード版)のインストールは不要。
ダウンロード版のPCソフトはインストールに容量や若干の手間がありますが、ほぼ全ての手続きが行えますし、下書きをして電子署名や提出時だけマイナンバーカード読み込みをすれば良いので、ノンビリ作業が出来るメリットがあるかと思います。
・利用者識別番号を取得
・利用者ファイルの作成:利用者識別番号と事業者情報を紐づけ
※一度作成すれば、事業者情報に変更が無い限り使いまわしできます。
③転記
下書きから内容を転記するのみ。
ダウンロード版での入力には若干クセがあるので注意。
改行を入れたり記入不要蘭に入力して、操作不可で困る方がいるはず。
④電子署名と送信
マイナンバーカードを読み込み、電子署名用パスワード(最大8桁)で電子署名、利用者証明用パスワード(4桁)で送信して完了。
(3)電子定款認証やオンライン登記申請
登記・供託オンライン申請システムをご参照。
可能な手続一覧はこちら。
①電子定款認証
電子定款は電磁的記録の認証の嘱託になります。
②オンライン登記申請
不動産登記、商業・法人登記の申請になるかと思います。
(4)他サービスの統一利用(マイナポータル)
①健康保険証利用
②公金受け取り
③薬剤、医療費、健診情報の参照
④外部サービスとの連携
「もっとつながる」から以下の外部サービスへの連携設定が可能です。
・国税庁/国税電子申告・納税システム(e-Tax)
・日本年金機構/ねんきんネット
・総務省/電波利用 電子申請・届出システムLite
・厚生労働省/求職者マイページ(ハローワークインターネットサービス)
・日本郵便/MyPost
・野村総合研究所/e-私書箱
・シフトセブンコンサルティング/ふるさと納税e-Tax連携サービス
(5)マイナポイント付与
マイナポイントに申し込めば、マイナポータルでの申込状況によってポイントが付与されます。
マイナンバーカードを作っただけでは何も付与されませんので、ご注意。
また、カード作成分の5,000pt分については、決済サービス利用(付与対象額の上限2万円)が必要です。
※付与ポイントの使用分も含まれるのかは不明。
パソコン操作などに不慣れな方にとっては、カード申請以上の手間に感じられるかもしれません。
①必要なもの
・「マイナンバーカード」
・「利用者証明用パスワード:4桁」
・「決済サービスにおける情報」
例えば、クレジットカードの場合はカード番号とセキュリティコード。
マイナポイントのページから申し込まずとも、大体の場合は各サービスからマイナポイント連携が出来ますし、その方が楽かと思います。
・「カード読み取り機器」:ICカードリーダー(ソニーのパソリ等)、対応スマホ
※安いものはリーダーライターが2,000~3,000円で入手できますし、電子マネーカードへのチャージにも使えるので、対応スマホが無ければ持っていて損は無いかと思います。
・「事前準備」:Google ChromeやMicrosoft Edgeの場合は、専用の拡張機能インストールが必要
(6)注意事項
①カードとパスワード管理
・専用カバーで個人番号が隠れるようにしておく(マスキング)
・必要性が無ければ他人に個人番号を見せない。教えない
・4つのパスワードは厳重保管。記憶するか必要な際のみ取り出すようにする
・カード紛失には注意
※コンビニ交付利用の際などもカードを置き忘れないよう注意。
パスワード入力時には、手で覆うか多少は周囲に注意を配ることをお勧めします。
②パスワード入力ミス
・特に利用者証明用パスワード(4桁)は頻繁に使うはずなので、入力ミスにご注意
※利用者証明用を三回連続で入力ミスすると、役所でロック解除してもらう必要が出てくるので面倒です。
③サービス連携における端末セキュリティ
・パソコンやスマホがマルウェア感染していないか注意
アンチウィルスを入れたり変なアプリをインストールしないよう、普段から注意した方が良いと思います。
・偽装ページに飛ばないように
マイナンバーカードに対応した偽装ページが存在するかは分かりませんが、必ず公式ページであることを確認してから利用することをお勧めします。お気に入りページ(ブックマーク)に登録するのもアリ。
4.過去に起きた問題事例
5.ご参考HP
(1)公式
-マイナンバーカード総合サイト
-オンライン申請サイト
(2)周辺情報
①マイナンバーカード交付申請
-富士フィルム/証明写真ボックスでマイナンバーカードを申請する方法
②パスワード
-弥生会計/マイナンバーカードで使用するパスワード(暗証番号)
③コンビニでの証明書交付
-いわき市/マイナンバーカード(個人番号カード)によるコンビニエンスストア等での証明書交付について
-コンビニ交付
・証明書の取得方法
・利用できる市区町村
④マイナポータル
-マイナポータル
・決済サービス一覧
⑤マイナポイント
-マイナポイント
⑥カードリーダー
-公的個人認証サービス
・マイナンバーカードに対応したスマートフォン一覧
・マイナンバーカードに対応したICカードリーダライタ一覧
-e-Tax/二次元バーコード認証
※連携サービスによって、カード読み取り方法の対応が異なる可能性があります。
事前に各サービスでの使い方を調べることをお勧めします。
(3)マイナンバーシステム
-総務省/マイナンバー制度における情報連携について
6.更新履歴
・2022/08/29:ページ公開
・2023/05/12:テキストURL部分の修正、過去の問題事例追記
・2023/05/25:過去の問題事例追記
・2023/05/29: 〃 修正
・2023/06/01: 〃 追記
・2023/06/10: 〃
・2023/06/30: 〃